フロントエンド 2025.12.26

JavaScript読み込みエラーでサイト機能が停止!原因と緊急対処法

約6分で読めます

JavaScriptエラーでサイトが動かない緊急事態の原因特定と対処法を、20年の実績を持つWeb制作会社が実案件ベースで解説します。

こんな悩みありませんか?

「突然サイトのお問い合わせフォームが動かなくなった」「メニューが開かない」「スライダーが止まってしまった」

このような状況に直面したとき、多くの場合JavaScriptの読み込みエラーが原因です。実際に私たちFivenine Designでも、クライアントから「サイトが突然おかしくなった」という緊急の相談を頻繁にいただきます。

JavaScript読み込みエラーは、サイトの核となる機能を一瞬で停止させる深刻な問題です。しかし適切な対処法を知っていれば、被害を最小限に抑え、迅速に復旧できます。

JavaScript読み込みエラーが引き起こす深刻な影響

ビジネスへの直接的な損失

あるクライアントのECサイトでは、JavaScriptエラーによりカート機能が停止し、3時間で約50万円の機会損失が発生しました。お客様は商品をカートに入れられず、そのまま他社サイトへ流れてしまったのです。

また別の企業サイトでは、お問い合わせフォームのバリデーション機能が停止。訪問者がフォーム送信できない状況が半日続き、新規顧客の獲得チャンスを大幅に逃してしまいました。

よくある症状

  • お問い合わせフォームが送信できない
  • ハンバーガーメニューが開かない
  • 画像スライダーが動作しない
  • 検索機能が使えない
  • アコーディオンメニューが展開しない

主な原因と緊急診断方法

1. ファイルパスの問題(最も多いケース)

サーバー移転やディレクトリ構造の変更時によく発生します。

診断方法: ブラウザの開発者ツールを開き、Consoleタブを確認してください。

// よくあるエラーメッセージ
"Failed to load resource: the server responded with a status of 404 (Not Found)"
"Uncaught ReferenceError: $ is not defined"

緊急対処法:

<!-- 相対パスから絶対パスに変更 -->
<!-- NG例 -->
<script src="../js/main.js"></script>

<!-- OK例 -->
<script src="/js/main.js"></script>

2. CDN(外部ライブラリ)の障害

jQueryやBootstrapなどをCDNから読み込んでいる場合、CDNサーバーの障害で読み込みエラーが発生することがあります。

診断方法: Networkタブで外部ライブラリの読み込み状況を確認します。

緊急対処法:

<!-- フォールバック設定の実装 -->
<script src="https://cdnjs.cloudflare.com/ajax/libs/jquery/3.6.0/jquery.min.js"></script>
<script>
    if (typeof jQuery === 'undefined') {
        document.write('<script src="/js/jquery.min.js"><\/script>');
    }
</script>

3. WordPressプラグインの競合

WordPressサイトで特に多い問題です。あるクライアントでは、新しいプラグインをインストールした直後にjQueryの二重読み込みが発生し、サイト全体の機能が停止しました。

緊急対処法: 最近インストールしたプラグインを一時的に無効化し、原因を特定します。

実案件での解決事例とその効果

事例1:製造業のコーポレートサイト

問題: サーバー移転後、お問い合わせフォームのバリデーション機能が完全停止

原因: JavaScriptファイルのパスがHTTPS化に対応していない

解決策: プロトコル相対URLに変更

<!-- 修正前 -->
<script src="http://example.com/js/form.js"></script>

<!-- 修正後 -->
<script src="//example.com/js/form.js"></script>

結果: 30分で復旧完了。その後の問い合わせ数が前月比20%増加

事例2:地方の観光サイト

問題: 予約フォームが動作せず、観光シーズン直前で大きな損失の危険性

原因: jQuery UIライブラリの読み込み順序が間違っていた

解決策: 依存関係を正しく設定

<!-- 正しい読み込み順序 -->
<script src="jquery.min.js"></script>
<script src="jquery-ui.min.js"></script>
<script src="custom-form.js"></script>

結果: 即日復旧。予約システムが正常稼働し、シーズン中の予約数が過去最高を記録

やりがちな失敗と注意点

失敗例1:キャッシュ問題の見落とし

修正したのに直らないケースの多くは、ブラウザキャッシュが原因です。クライアントに「スーパーリロード(Ctrl+F5)を試してください」と伝えることを忘れがちです。

失敗例2:本番環境での直接編集

緊急事態でも、必ずバックアップを取ってから作業することが重要です。過去に緊急対応中に別のエラーを誘発し、復旧により時間がかかった経験があります。

失敗例3:モバイル環境での検証不足

PC環境では正常でも、モバイルでは異なるエラーが発生することがあります。必ず両方の環境で確認しましょう。

予防策と監視体制の構築

エラー監視の自動化

// エラー監視スクリプトの例
window.addEventListener('error', function(e) {
    // エラー情報をサーバーに送信
    fetch('/api/log-error', {
        method: 'POST',
        body: JSON.stringify({
            message: e.message,
            filename: e.filename,
            lineno: e.lineno,
            colno: e.colno,
            timestamp: new Date().toISOString()
        }),
        headers: {
            'Content-Type': 'application/json'
        }
    });
});

定期チェックリスト

  • 外部CDNの代替案準備
  • ファイルパスの絶対化
  • 依存関係の文書化
  • テスト環境での事前検証

まず何をすべきか:具体的な次のアクション

緊急時の対応順序:

  1. 現状把握(5分以内)

    • ブラウザの開発者ツールでエラー内容を確認
    • 影響範囲の特定(どの機能が停止しているか)
  2. 一次対応(15分以内)

    • 明らかなファイルパス間違いの修正
    • 最近の変更の一時的な取り消し
  3. 根本解決(1時間以内)

    • 原因の特定と恒久的な修正
    • 複数ブラウザ・デバイスでの動作確認

JavaScriptエラーは突然発生しますが、適切な知識と準備があれば迅速に解決できます。しかし技術的な判断が必要な場面も多く、間違った対応で症状が悪化するリスクもあります。

横浜のFivenine Designでは、20年以上の実績で培った緊急対応のノウハウを活かし、迅速で確実な復旧支援を行っています。JavaScriptエラーでお困りの際は、被害が拡大する前にぜひご相談ください。

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