フロントエンド 2025.12.27

JavaScriptエラーでサイト機能停止|よくある原因と5分でできる応急処置

約5分で読めます

サイトの機能が急に止まった時の応急処置を、20年の実績を持つ横浜のWeb制作会社が解説。初心者でも5分でできる対処法をご紹介します。

こんな悩みありませんか?

朝一番にサイトを確認すると、昨日まで正常に動いていたお問い合わせフォームが反応しない。スライダーが止まっている。ボタンを押してもメニューが開かない...。

「何も変更していないのに、なぜ?」と慌てているWeb担当者の方、まずは落ち着いてください。JavaScriptエラーは突然起こることがありますが、適切な対処で短時間で復旧できるケースがほとんどです。

横浜でWeb制作を20年以上手がけてきた弊社では、このような緊急事態のご相談を数多く受けてきました。今回は実際の対応経験をもとに、JavaScriptエラーの応急処置法をお伝えします。

5分でできる応急処置の手順

1. ブラウザの開発者ツールでエラーを確認する

まず、何が原因でエラーが起きているかを特定しましょう。

Chrome、Edge、Firefoxでの手順:

  • サイトを開いた状態で F12 キーを押す
  • 「Console」タブをクリック
  • 赤い文字でエラーメッセージが表示されていないか確認
// よく見るエラーの例
Uncaught TypeError: Cannot read property 'addEventListener' of null
Uncaught ReferenceError: $ is not defined
Uncaught SyntaxError: Unexpected token

2. 最近の更新を確認・復元する

あるクライアントでは、プラグインの自動更新後にスライダーが動かなくなりました。WordPressの場合、以下を確認してください:

  • プラグイン管理画面で最近更新されたプラグインを確認
  • 問題のプラグインを一時的に無効化
  • テーマファイルに直接JavaScriptを追加した場合は、バックアップから復元

3. キャッシュをクリアする

意外と多いのがキャッシュが原因のケース。以下の手順でクリアしてください:

ブラウザキャッシュ:

  • Ctrl + F5 (Windows)または Cmd + Shift + R (Mac)で強制リロード

WordPressキャッシュプラグイン:

  • WP Rocket、W3 Total Cacheなどのキャッシュをクリア

4. CDNやライブラリの読み込み確認

jQueryやBootstrapなどの外部ライブラリが読み込めない場合があります。

<!-- よくある問題:HTTPSサイトでHTTPのライブラリを読み込んでいる -->
<!-- ❌ 問題のあるコード -->
<script src="http://code.jquery.com/jquery-3.6.0.min.js"></script>

<!-- ✅ 修正後 -->
<script src="https://code.jquery.com/jquery-3.6.0.min.js"></script>

5. 一時的にJavaScriptを無効化して原因を絞り込む

複数のJavaScriptファイルがある場合、どれが原因かを特定するため、一時的に読み込みをコメントアウトします:

<!-- 一時的にコメントアウト -->
<!-- <script src="/js/slider.js"></script> -->
<script src="/js/main.js"></script>

実際の失敗事例から学ぶ注意点

よくある失敗:焦って複数の修正を同時に行う

ある製造業のクライアントで、お問い合わせフォームが動かなくなった際、担当者の方が「あれもこれも」と複数の修正を同時に行った結果、どの変更が効果的だったか分からなくなり、かえって復旧が遅れたケースがありました。

教訓: 修正は一つずつ行い、効果を確認してから次の対処に移りましょう。

やりがちなミス:本番環境で直接修正

「急いでいるから」と本番環境で直接JavaScriptを修正し、構文エラーでさらに状況が悪化することがあります。

// 急いで修正した結果、構文エラーを起こす例
if (window.innerWidth > 768 {
    // 閉じ括弧が抜けている
    showSlider();
}

教訓: 可能な限りローカル環境やステージング環境で修正を確認してから本番に適用しましょう。

根本的な解決のために

応急処置で復旧した後は、再発防止のための対策が重要です。

監視体制の構築

弊社では、クライアントサイトに以下のような監視を推奨しています:

  • 定期的な動作確認:週1回の機能テスト
  • エラーログの監視:Google Search Consoleでのエラーチェック
  • プラグイン更新の管理:本番適用前のテスト環境での確認

適切なエラーハンドリングの実装

// エラーが起きても他の機能に影響しないようにする
try {
    initializeSlider();
} catch (error) {
    console.error('スライダーの初期化に失敗:', error);
    // フォールバック処理
    showStaticImage();
}

まず何をすべきか

JavaScriptエラーでサイト機能が停止した時は:

  1. 開発者ツールでエラー内容を確認(2分)
  2. 最近の変更を思い出し、可能であれば元に戻す(2分)
  3. キャッシュクリアを試す(1分)

この3ステップで、多くの問題は解決できます。

ただし、「エラーメッセージの意味が分からない」「修正したいが技術的に不安」という場合は、無理をせずに専門家に相談することをお勧めします。間違った修正で状況が悪化するリスクを考えると、プロの診断を受けることが結果的に時間とコストの節約になります。

弊社では、このような緊急時の対応も含め、継続的なサイト運用サポートを提供しています。「こんなことで相談していいのかな?」と思われるようなことでも、お気軽にご相談ください。20年の経験で培った知見で、迅速な問題解決をお約束します。

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