Web制作の発注で失敗する企業の共通点と、制作会社との良好な関係を築くための実践的なコミュニケーション術をご紹介します。
こんな悩みありませんか?
「ホームページ制作を依頼したけど、制作会社との関係がギクシャクしている」「見積もりを依頼しても返事が遅い、または断られることが多い」「制作途中でトラブルが頻発して、思うように進まない」
もしかすると、発注者側に問題があるかもしれません。神奈川でWeb制作会社を20年以上運営してきた経験から、炎上しやすい発注者の特徴と、制作会社に信頼される依頼の仕方をお伝えします。
制作会社が敬遠する発注者の5つの特徴
1. 予算を最後まで明かさない
最も多いトラブルの原因がこれです。「まずは提案を見てから予算を決めたい」という企業様がいらっしゃいますが、これは制作会社にとって非常に困る依頼方法です。
なぜ問題なのか:
- 制作会社は予算に応じて最適な提案を行う
- 予算不明だと過剰な提案や過小な提案になりがち
- お互いの時間を無駄にする可能性が高い
あるクライアント様では、当初「できるだけ安く」とおっしゃっていたため、WordPressでシンプルなサイトを提案しました。しかし実際の予算は500万円で、本来ならNext.jsを使った高機能なシステム開発が可能だったのです。最終的に予算に見合った提案に変更しましたが、最初から予算をお聞きしていれば、より効率的に進められました。
2. 「他社と同じものを安く」という依頼
競合他社のサイトを見せて「これと同じものを半額で作って」という依頼は、制作会社が最も苦手とするパターンです。
問題点:
- デザインの著作権侵害リスク
- そのサイトの課題まで引き継ぐ可能性
- 独自性のないサイトになる
実際にあった事例では、競合サイトを真似て作ったものの、そのサイト自体がSEO的に問題があり、結果的にクライアント様のビジネスにも悪影響が出てしまいました。その後、独自の戦略を立て直して再構築する必要がありました。
3. 仕様変更を気軽に依頼する
制作開始後に「やっぱりこの機能も追加して」「デザインを全面的に変更したい」という依頼を頻繁にされる発注者様は、制作会社にとって大きな負担となります。
典型的な失敗パターン:
初期仕様:シンプルなコーポレートサイト(30ページ)
↓ 制作開始後の変更
・会員機能を追加
・EC機能を追加
・多言語対応を追加
・デザインを3回全面変更
このような場合、当初の見積もりから大幅に予算が増えるだけでなく、納期も大幅に遅れることになります。
4. レスポンスが極端に遅い
Web制作は発注者様との密なコミュニケーションが必要です。質問や確認事項への返答が1週間以上かかると、プロジェクト全体が停滞してしまいます。
よくある問題:
- 原稿や画像の提出が大幅に遅れる
- デザインの確認に時間がかかりすぎる
- 急に連絡が取れなくなる
あるプロジェクトでは、クライアント様からの素材提供が3ヶ月遅れ、その間に制作チームが他のプロジェクトに移動してしまい、再度の調整が必要になったケースがありました。
5. 技術的な指示を細かく出しすぎる
「このボタンはpadding: 10pxで」「データベースはMySQLの8.0を使って」など、技術的な詳細まで指定される場合があります。しかし、これは逆効果になることが多いのです。
なぜ問題なのか:
- 全体の設計思想と矛盾する可能性
- 最新の技術動向に合わない場合がある
- 制作会社の創造性を阻害する
制作会社に信頼される依頼の仕方
1. 予算と期間を最初に明示する
良い依頼例:
予算:200万円〜300万円
期間:6ヶ月以内
目的:BtoB向けのリード獲得
現在の課題:月間問い合わせ数が5件程度で少ない
目標:月間問い合わせ数を30件以上に増やしたい
このように具体的に情報を提供していただくと、制作会社は最適な提案を行うことができます。
2. 目的と課題を明確にする
サイト制作の目的を「売上向上」「ブランディング」「業務効率化」など、具体的に伝えることが重要です。
実際の成功事例: とある製造業のクライアント様では、「技術者採用が困難」という明確な課題をお聞きしたため、採用特化型のサイト設計を提案しました。結果として、サイト公開後3ヶ月で優秀な技術者を2名採用することができました。
3. 決裁プロセスを事前に共有する
社内の意思決定フローを事前に教えていただくと、スムーズな進行が可能です。
共有いただきたい情報:
- 最終決裁者は誰か
- デザインや機能の承認に何日程度かかるか
- 社内レビューのタイミング
4. 素材準備のスケジュールを明確にする
テキストや画像などの素材提供スケジュールを最初に決めておくことで、プロジェクト全体の遅延を防げます。
推奨スケジュール例:
第1週:会社概要、サービス紹介文
第2週:事例紹介、お客様の声
第3週:代表挨拶、スタッフ紹介
第4週:商品・サービス画像
5. 要望は「目的」で伝える
技術的な指示ではなく、「なぜその機能が必要なのか」という目的を伝えることで、制作会社はより良い解決策を提案できます。
良い伝え方の例:
-
❌「スライダーを付けて」
-
⭕「複数の商品を効果的にアピールしたい」
-
❌「会員機能を付けて」
-
⭕「リピーターとの関係を深めたい」
炎上を防ぐコミュニケーション術
定期的な進捗確認を行う
週1回程度の定期ミーティングを設定することで、問題の早期発見・解決が可能です。私たちは通常、以下のようなアジェンダで進捗確認を行っています:
1. 前週の完了事項
2. 今週の予定事項
3. 課題・懸念事項
4. 次週までのアクション
変更要望は影響範囲を確認してから
仕様変更を依頼される際は、必ず以下を確認することをお勧めします:
- 予算への影響
- スケジュールへの影響
- 他の機能への影響
フィードバックは具体的に
デザインや機能について、「なんか違う」「もっと良い感じに」ではなく、具体的なフィードバックを心がけましょう。
具体的なフィードバック例:
- 「ターゲットユーザーである40代男性経営者に響く色合いにしたい」
- 「競合他社との差別化を図るため、技術力をより強調したい」
まとめ:信頼関係が成功の鍵
Web制作プロジェクトの成功は、技術力だけでなく、発注者と制作会社の信頼関係によって大きく左右されます。予算や目的を明確にし、適切なコミュニケーションを心がけることで、期待以上の成果を得ることができるでしょう。
まず最初にやるべきこと:
- 予算の上限・下限を決める
- サイト制作の目的を明文化する
- 社内の決裁プロセスを整理する
もしホームページ制作でお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。20年以上の実績を活かし、貴社のビジネス成長をサポートいたします。