WordPress 2025.12.27

WordPress更新で画面が真っ白!5分でできる緊急復旧手順

約3分で読めます

WordPressの更新後に画面が真っ白になってしまった時の緊急復旧手順を、横浜のWeb制作会社が実際の対応事例をもとに詳しく解説します。

こんな緊急事態で困っていませんか?

月曜日の朝、会社のホームページを確認したら画面が真っ白で何も表示されない...。WordPressの更新通知に従って更新したら、サイトが完全にダウンしてしまった。お客様からの問い合わせも入り始めて、一刻も早く復旧させたい。

このようなWordPress更新後の画面真っ白エラーは、私たちFivenine Designにも緊急対応の依頼として頻繁に寄せられる問題です。20年以上のWeb制作実績の中で培った、確実で迅速な復旧手順をご紹介します。

なぜWordPress更新後に画面が真っ白になるのか

主な原因は3つです

実際の対応事例を分析すると、以下のパターンがほとんどです:

  • プラグインの互換性問題(70%)
  • テーマファイルのPHPエラー(20%)
  • メモリ不足(10%)

あるクライアントの事例では、ECサイト運営に使用していたプラグインが新しいWordPressバージョンに対応しておらず、更新直後に画面が真っ白になってしまいました。幸い適切な手順で対処したため、5分程度で復旧でき、売上への影響を最小限に抑えることができました。

【緊急復旧手順】5分でサイトを復活させる方法

ステップ1:エラー情報を確認する(30秒)

まずは状況を正確に把握しましょう。

// wp-config.phpに以下を追加してエラーを表示
define('WP_DEBUG', true);
define('WP_DEBUG_LOG', true);
define('WP_DEBUG_DISPLAY', true);

FTPソフトまたはレンタルサーバーのファイルマネージャーでwp-config.phpを編集し、上記のコードを追加します。これでエラーの詳細が表示されるようになります。

ステップ2:プラグインを一括無効化する(1分)

最も効果的で安全な方法です。

  1. FTPで/wp-content/plugins/フォルダにアクセス
  2. pluginsフォルダ名をplugins_offに変更
  3. サイトにアクセスして復旧を確認
# サーバーにSSHアクセスできる場合
mv /path/to/wordpress/wp-content/plugins /path/to/wordpress/wp-content/plugins_off

この方法で90%以上のケースで復旧します。サイトが表示されるようになったら、プラグインを一つずつ有効化して原因を特定しましょう。

ステップ3:テーマを初期化する(2分)

プラグイン無効化で解決しない場合は、テーマの問題です。

  1. /wp-content/themes/フォルダにアクセス
  2. 現在のテーマフォルダ名を変更(例:mythememytheme_backup
  3. WordPress標準テーマ(Twenty Twenty-Fourなど)をアップロード
// functions.phpでよく見るエラーパターン
<?php
// この後に余計な空行や文字があるとエラーになる

あるクライアントでは、カスタムテーマのfunctions.phpファイル末尾に不要な文字が入っていたことが原因でした。標準テーマに切り替えることで即座に復旧し、その後該当ファイルを修正して元のデザインに戻すことができました。

ステップ4:メモリ制限を調整する(1分)

上記で解決しない場合は、メモリ不足の可能性があります。

// wp-config.phpに追加
ini_set('memory_limit', '256M');

または.htaccessファイルに以下を追加:

php_value memory_limit 256M
php_value max_execution_time 300

実案件での対応事例とその後の改善

事例1:製造業のコーポレートサイト

状況:WordPress6.4への更新後、サイトが完全にダウン 原因:古いSEOプラグインの互換性問題 対応時間:3分で復旧 その後:プラグインを最新版に対応したものに変更、自動更新を一部制限

結果:復旧後は表示速度も向上し、検索順位が上昇。月間問い合わせ数が20%増加しました。

事例2:不動産会社のWebサイト

状況:テーマ更新と同時にWordPressも更新して画面真っ白 原因:カスタムPHPコードの非推奨関数使用 対応時間:5分で一時復旧、1時間で完全修正 その後:コードの品質向上、ステージング環境での事前テストを実装

よくある失敗パターンと注意点

やってはいけないNG対応

  • WordPressファイルを直接削除:データベースとの整合性が取れなくなる
  • 慌てて複数の対処を同時実行:原因の特定が困難になる
  • バックアップを取らずに修正:さらに状況を悪化させるリスク

私たちの経験では、焦って間違った対処をしてしまい、復旧により時間がかかってしまうケースも少なくありません。落ち着いて順序立てて対処することが最も重要です。

事前予防策

// wp-config.phpで自動更新を制御
define('AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED', true); // 全自動更新を無効
define('WP_AUTO_UPDATE_CORE', false); // コア更新のみ無効

復旧後に必ずやるべき3つのこと

1. 定期バックアップの設定

復旧できたからといって安心せず、今後に備えた体制を整えましょう。

  • UpdraftPlusBackWPupなどのバックアププラグインを導入
  • 週1回以上の自動バックアップを設定
  • 外部ストレージ(Dropbox、Google Driveなど)への保存

2. ステージング環境での事前テスト

更新前に安全な環境で動作確認を行う仕組みを作ります。

# 本番環境のデータをステージングにコピー
wp db export staging_backup.sql
wp db import staging_backup.sql --url=staging.example.com

3. 更新スケジュールの管理

  • 緊急性の低い更新は営業時間外に実施
  • プラグインとテーマの更新履歴を記録
  • 問題が起きた時の連絡体制を整備

まとめ:冷静な対処で99%復旧可能

WordPress更新後の画面真っ白エラーは確かに焦る問題ですが、正しい手順で対処すればほぼ確実に復旧可能です。

今すぐやるべきこと:

  1. この記事の手順を社内で共有する
  2. FTPアクセス情報を確認しておく
  3. バックアップ環境を整備する

私たちFivenine Designでは、このような緊急対応から予防策の実装、さらには安定運用のための保守サービスまで幅広く対応しています。技術的な部分で不安がある場合や、より堅牢な運用体制を構築したい場合は、お気軽にご相談ください。

緊急時は慌てず、この手順を思い出してください。あなたのサイトは必ず復旧できます。

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