Googleアナリティクスのデータを活用してSEO効果を最大化する方法を解説。中小企業のWeb担当者向けに、実際の改善事例と具体的な分析手法をお伝えします。
こんな悩み、ありませんか?
「Googleアナリティクスは導入したけれど、数字を見るだけで終わってしまっている」 「SEO対策をしているつもりだけれど、本当に効果があるのか分からない」 「どのページから改善すれば、最も効率的にSEO効果を上げられるのか知りたい」
このような悩みを抱えるWeb担当者の方は多いのではないでしょうか。実は、Googleアナリティクスには「SEO効果の高い改善ポイント」を見つけるための宝の山が眠っています。
今回は、横浜のWeb制作会社として20年以上の実績を持つ私たちが、実際のクライアント事例をもとに、Googleアナリティクスを活用したSEO改善の具体的な方法をお伝えします。
なぜGoogleアナリティクスがSEO改善に重要なのか
Googleアナリティクスは単なるアクセス解析ツールではありません。SEO改善において「どのページが成果につながりやすいか」「ユーザーがどこで離脱しているか」といった重要な情報を教えてくれる戦略ツールです。
実案件での成功事例
ある製造業のクライアント様では、Googleアナリティクスの分析により、問い合わせ率が3.2倍に向上しました。この成果の秘訣は「データに基づいた優先順位付け」にありました。
優先して改善すべきページの見つけ方
1. 「もったいないページ」を特定する
まず最初に注目すべきは、検索流入は多いのに成果が少ないページです。これらは改善により大きな成果が期待できる「もったいないページ」と呼んでいます。
確認手順:
- GA4で「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」を開く
- セカンダリディメンションで「ページタイトルとスクリーン名」を追加
- 「organic search」のセッション数が多いページを確認
- 同じページのコンバージョン率をチェック
2. 離脱率の高いランディングページを洗い出す
検索経由でサイトに来た訪問者が、すぐに離脱してしまうページは改善の優先度が高いページです。
改善前:離脱率 85% → 改善後:離脱率 62%
結果:問い合わせ数 月8件 → 月19件
上記は実際のクライアント事例です。離脱率を下げることで、検索順位を上げることなく問い合わせを倍増させることができました。
3. 検索クエリとページ内容のミスマッチを発見する
Google Search Consoleと連携させることで、「どんなキーワードでどのページに流入しているか」を詳細に分析できます。
分析方法:
- GA4とSearch Consoleを連携
- 「レポート」→「集客」→「Google オーガニック検索」を確認
- クエリとランディングページの組み合わせをチェック
- ユーザーの検索意図とページ内容がずれているものを特定
具体的な改善ポイントと実装方法
ユーザー行動から読み解く改善ヒント
スクロール率の分析
// スクロール率を測定するGTMカスタムイベント例
window.addEventListener('scroll', function() {
const scrollPercent = Math.round(
(window.scrollY / (document.body.scrollHeight - window.innerHeight)) * 100
);
if (scrollPercent >= 50 && !window.scroll50Sent) {
gtag('event', 'scroll_50_percent', {
'event_category': 'engagement',
'value': scrollPercent
});
window.scroll50Sent = true;
}
});
スクロール率が50%未満のページは、コンテンツの構成を見直す必要があります。
よくある失敗と対策
失敗例1:数字だけ見て判断してしまう
離脱率が高いからといって、必ずしも悪いページとは限りません。お問い合わせフォームの完了ページなど、目的を果たした後の離脱は自然な行動です。
失敗例2:改善項目を同時に複数実施する
あるクライアント様で、デザイン変更とコンテンツ追加を同時に行ったため、どちらが効果的だったか判断できなくなった事例がありました。改善は一つずつ実施し、効果を検証することが重要です。
ページ改善後の効果測定方法
設定すべきカスタムイベント
改善効果を正確に測定するため、以下のカスタムイベントを設定することをお勧めします:
// 重要セクションの閲覧を計測
gtag('event', 'view_key_section', {
'event_category': 'engagement',
'section_name': 'service_details',
'page_location': window.location.href
});
// CTAボタンのクリックを計測
gtag('event', 'cta_click', {
'event_category': 'conversion',
'button_text': 'お問い合わせ',
'page_location': window.location.href
});
成果の見える化
改善前後の比較指標
- オーガニック検索からの流入数
- 平均ページ滞在時間
- 離脱率
- コンバージョン率
- 検索順位(Search Console連携)
継続的な改善サイクルの構築
月次レビューの実施
私たちがクライアント様にお勧めしているのは、月次での定期レビューです。
レビュー項目:
- 前月実施した改善の効果測定
- 新たな問題ページの特定
- 次月の改善優先順位の決定
- 競合サイトとの比較分析
注意すべきポイント
季節変動を考慮する
BtoBサイトでは年末年始、夏季休暇の時期にアクセス数が減少する傾向があります。単月での判断ではなく、前年同月との比較も重要です。
モバイルとデスクトップの違い
デバイス別の行動パターンも大きく異なります。特にBtoBサイトでは、モバイルで情報収集してデスクトップでコンバージョンするパターンが多く見られます。
まず何から始めるべきか
Googleアナリティクスを活用したSEO改善を始めるなら、以下のステップで進めてください:
-
現状把握(1週間)
- オーガニック検索流入の多いページTOP10を特定
- 各ページの離脱率とコンバージョン率を確認
-
改善ページの選定(3日)
- 流入は多いがコンバージョン率の低いページを1つ選定
-
仮説立案と改善実施(1週間)
- ユーザー行動データから改善仮説を立案
- A/Bテストを実施
-
効果測定(1ヶ月)
- 改善前後の数値を比較
- 次の改善点を特定
この分析と改善は、慣れるまでは時間がかかるかもしれません。「自社だけでは難しい」「より効果的な改善方法を知りたい」とお感じの場合は、私たちのような専門チームにご相談いただくことで、より早く確実な成果を得ることができます。
横浜のFivenine Designでは、Googleアナリティクスの分析から具体的な改善実装まで、一貫してサポートしております。まずはお気軽にご相談ください。