Web制作を依頼する際の初回打ち合わせで必ず確認すべき質問を、20年の実績を持つ制作会社が解説。失敗しないための実践的なポイントをお伝えします。
こんな悩みはありませんか?
「Web制作会社に相談したいけど、何を聞けばいいか分からない」 「以前の制作で思っていたのと違う仕上がりになってしまった」 「予算オーバーや納期遅れで困った経験がある」
このような不安を抱える経営者やWeb担当者の方は少なくありません。実は、これらの問題の多くは初回打ち合わせで適切な質問をしていれば避けられるものです。
横浜でWeb制作を20年以上手がけてきた経験から、初回打ち合わせで必ず聞くべき10の質問をご紹介します。
なぜ初回打ち合わせが重要なのか
あるクライアント様から「前回依頼した制作会社では、完成後に『こんなはずじゃなかった』となってしまった」というご相談をいただいたことがあります。詳しくお聞きすると、最初の段階で要件や進め方について十分な確認ができていなかったことが原因でした。
初回打ち合わせは単なる顔合わせではありません。プロジェクトの成功を左右する重要な場なのです。
聞くべき10の質問
1. 「どのような開発手法・技術を使用しますか?」
確認ポイント:
- WordPress / Laravel / Next.js など使用技術
- 選択理由と将来性
- 自社での更新可能性
弊社では、クライアントの要望に応じてWordPress、Laravel、Next.jsを使い分けています。例えば、自社で頻繁にコンテンツを更新したい場合はWordPress、複雑な業務システムが必要な場合はLaravelをおすすめしています。
重要なのは、なぜその技術を選ぶのかの理由を聞くことです。「安いから」「慣れているから」という理由では、将来的に困る可能性があります。
2. 「プロジェクトの進行スケジュールを教えてください」
具体的な工程と期間を確認しましょう:
- 要件定義:2週間
- デザイン制作:3週間
- 開発・コーディング:4週間
- テスト・修正:2週間
よくある失敗例:「来月までに」といった曖昧な期限設定。これでは品質に問題が生じる可能性があります。
3. 「費用の内訳を詳しく説明してください」
費用内訳例:
- 企画・設計費:30万円
- デザイン費:50万円
- 開発費:80万円
- テスト・修正費:20万円
- 保守・運用費:月額3万円
一式○○万円という見積もりでは、追加費用が発生した際にトラブルになりがちです。
4. 「制作後の保守・運用体制はどうなっていますか?」
Webサイトは完成後の運用が重要です。以下を確認しましょう:
- サーバーの管理体制
- セキュリティアップデート対応
- 緊急時の連絡体制
- バックアップの頻度と復旧方法
あるクライアント様では、制作後の保守体制が不十分だったため、サイトがハッキング被害に遭ってしまったケースがありました。
5. 「レスポンシブデザインの対応範囲は?」
スマートフォンからのアクセスが7割を超える現在、モバイル対応は必須です。
/* レスポンシブ対応例 */
@media (max-width: 768px) {
.container {
padding: 10px;
font-size: 14px;
}
}
単に「対応します」ではなく、具体的にどの端末サイズまで確認するのかを聞きましょう。
6. 「SEO対策はどこまで含まれますか?」
SEO対策の内容は制作会社によって大きく異なります:
- 基本的なメタタグ設定
- サイトマップ作成
- ページ速度最適化
- 構造化データの実装
「SEO対策込み」と言われても、具体的な内容を確認することが重要です。
7. 「修正回数や範囲の制限はありますか?」
制作過程での修正について:
- 各工程での修正回数制限
- 追加修正の料金体系
- 仕様変更と修正の違い
「修正無制限」という会社もありますが、かえって作業が進まなくなるリスクもあります。
8. 「過去の制作実績と参考サイトを教えてください」
同業種や似た規模の制作実績があるかを確認します。実績サイトを見ることで:
- デザインの傾向
- 機能の充実度
- 更新頻度(運用状況)
が分かります。
9. 「担当者の体制と連絡方法は?」
理想的な体制例:
- プロジェクトマネージャー:1名
- デザイナー:1名
- エンジニア:1-2名
- 窓口担当:1名
担当者が頻繁に変わる会社では、要望の伝達漏れが起こりがちです。
10. 「完成後の更新方法と操作研修について」
Webサイトを自社で更新したい場合:
- 管理画面の使いやすさ
- 操作研修の内容と回数
- マニュアルの提供
- 更新作業の代行可否
弊社では、WordPress案件では必ず操作研修を実施し、分かりやすいマニュアルもお渡ししています。
よくある失敗パターンと対策
失敗例1:要件定義が曖昧
「おしゃれなサイトにしたい」「使いやすくしたい」といった抽象的な要望では、制作会社も困ってしまいます。
**対策:**参考サイトを3-5個用意し、具体的に「ここが良い」「この機能が欲しい」と伝える。
失敗例2:予算と要望のミスマッチ
高機能なサイトを求めながら、予算は最低限というケースです。
**対策:**優先順位を明確にし、段階的な開発も検討する。
失敗例3:制作会社任せにしすぎる
「プロにお任せします」と言って、途中で確認を怠ると、思わぬ方向に進んでしまいます。
**対策:**定期的な進捗確認の場を設ける。
まずやるべきこと
初回打ち合わせの前に、以下を準備しましょう:
-
自社の課題と目標を整理する
- 現在のWebサイトの問題点
- 新サイトで達成したい目標
- 成果の測定方法
-
予算と納期を明確にする
- 制作費用の上限
- 希望納期と絶対納期
- 月額運用費の予算
-
参考サイトを収集する
- 好みのデザイン
- 欲しい機能
- 業界内の競合サイト
まとめ
初回打ち合わせで適切な質問をすることで、プロジェクトの成功確率は格段に上がります。遠慮せずに、気になることは全て確認しましょう。
良い制作会社であれば、むしろ詳しく質問してくれるクライアントを歓迎するはずです。質問を嫌がるような会社は避けた方が賢明でしょう。
横浜でWeb制作をお考えの際は、これらのポイントを参考に、納得のいく制作会社選びをしてください。ご相談いただければ、20年の経験を活かして、最適な解決策をご提案いたします。