ビジネス 2025.11.28

Web制作の発注で絶対に避けるべき格安業者の見分け方

約7分で読めます

格安Web制作業者の選び方に悩んでいませんか?20年の実績を持つ横浜のWeb制作会社が、失敗しない業者選びのポイントを実例とともに解説します。

「格安でも大丈夫」その判断が会社の未来を左右します

「Web制作の見積もりが業者によって10倍も違う」「格安業者に頼んで本当に大丈夫?」「安すぎる提案にはどんな落とし穴があるの?」

こんな悩みを抱える経営者の方は少なくありません。Web制作の費用は確かに大きな投資ですが、格安業者を選んだために後で大きな損失を被るケースを、私たちは数多く見てきました。

横浜でWeb制作会社を20年以上運営してきた経験から、「絶対に避けるべき格安業者の特徴」と「適切な業者選びの方法」をお伝えします。

実際にあった格安業者の失敗事例

事例1:更新ができないWordPressサイト

あるクライアントが以前依頼した格安業者では、WordPressサイトが納品されたものの、管理画面にログインできない状態でした。業者に連絡すると「追加料金が必要」と言われ、結局私たちに再制作を依頼されることになりました。

調査してみると、以下のような問題がありました:

// 管理者権限が適切に設定されていない
// functions.phpに不適切なコードが大量に追加されている
function hide_admin_bar() {
    // 管理バーを完全に削除(復旧困難な状態)
    show_admin_bar(false);
    remove_action('wp_head', '_admin_bar_bump_cb');
}
add_action('after_setup_theme', 'hide_admin_bar');

結果: 再制作により、月間問い合わせが3倍に増加し、クライアント自身で簡単にブログ更新ができるようになりました。

事例2:セキュリティが皆無のECサイト

格安業者が制作したECサイトで、顧客の個人情報が漏洩する事件が発生しました。調査すると、基本的なセキュリティ対策が一切されていませんでした。

// 危険なコード例(格安業者でよく見られる)
// バリデーションなしでデータを直接送信
$('#payment-form').submit(function() {
    var cardNumber = $('#card-number').val();
    // 暗号化せずに送信(非常に危険)
    $.post('/payment', {card: cardNumber});
});

結果: 適切なセキュリティ対策を施した新システムに移行後、顧客の信頼を回復し、売上が前年比150%まで回復しました。

避けるべき格安業者の7つの特徴

1. 技術仕様の説明を避ける

信頼できる業者は、使用する技術について具体的に説明します:

  • 避けるべき業者: 「WordPressで作ります」程度の説明
  • 信頼できる業者: 「WordPress 6.3 + PHP 8.1、セキュリティプラグインとしてWordfenceを導入」

2. 運用・保守について言及しない

Webサイトは制作後の運用が重要です。格安業者は制作費を安くする代わりに、運用費で利益を回収しようとするケースがあります。

3. ソースコードの開示を嫌がる

私たちの経験では、適切なコードを書いている業者はソースコード開示に抵抗しません:

// 良い業者のコード例(可読性が高い)
class ProductController extends Controller
{
    public function index(Request $request)
    {
        $products = Product::where('status', 'published')
                          ->orderBy('created_at', 'desc')
                          ->paginate(12);
        
        return view('products.index', compact('products'));
    }
}

4. 過去の制作事例を具体的に見せない

「企業秘密で見せられない」と言いつつ、実際は制作実績が乏しい場合があります。

5. レスポンシブ対応を軽視する

現在、Webサイトの60%以上がモバイルからのアクセスです。格安業者の中には、PC版のデザインをただ縮小しただけの「なんちゃってレスポンシブ」で済ませるところもあります。

6. SEO対策が「キーワードを入れるだけ」

真のSEO対策は技術的な最適化も含みます:

<!-- 適切なSEO対策例 -->
<head>
    <title>具体的で魅力的なタイトル | 会社名</title>
    <meta name="description" content="検索意図に合った説明文">
    <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
    <link rel="canonical" href="https://example.com/page">
    <!-- 構造化データの実装 -->
    <script type="application/ld+json">
    {
        "@context": "https://schema.org",
        "@type": "Organization",
        "name": "会社名"
    }
    </script>
</head>

7. 契約条件があいまい

「著作権は業者が保持」「追加修正は別途料金」など、後でトラブルになる条件が隠されていることがあります。

適切な業者を見分ける5つのチェックポイント

1. 技術的な質問への回答が具体的

「サーバーの仕様は?」「使用するフレームワークは?」といった質問に、具体的に答えられる業者を選びましょう。

2. 制作フローが明確

私たちFivenine Designでは以下のフローで進めています:

  1. 要件定義(2週間)
  2. デザイン制作(3週間)
  3. コーディング・開発(4週間)
  4. テスト・修正(1週間)
  5. 納品・運用開始

3. アフターサポートが充実

制作後1年間の無償サポート、緊急時の対応体制など、長期的なパートナーシップを前提とした提案をする業者が安心です。

4. 実績サイトのパフォーマンスが良好

実際に業者の制作事例を確認する際は、以下をチェック:

  • ページの読み込み速度
  • モバイルでの表示品質
  • お問い合わせフォームの動作

5. 見積もり内容が詳細

「WordPress制作一式 30万円」ではなく、以下のような詳細見積もりを出す業者が信頼できます:

  • デザイン制作(トップページ、下層3ページ)
  • コーディング(レスポンシブ対応)
  • WordPress実装(カスタム投稿タイプ3種類)
  • お問い合わせフォーム制作
  • SEO基本設定

まとめ:適切な投資が将来の成果を決める

格安業者を選ぶリスクと、適切な業者を見分けるポイントをお伝えしました。Web制作は「安さ」ではなく「成果」で選ぶことが重要です。

あるクライアントは、格安業者での失敗を経て私たちに依頼された結果、Webサイト経由の売上が年間300万円増加しました。初期費用は確かに高くなりましたが、ROIを考えると明らかに成功でした。

次にやるべきこと:

  1. 現在検討中の業者に技術的な質問をしてみる
  2. 制作実績のサイトを実際に操作してみる
  3. 契約条件を詳細に確認する

Web制作は会社の顔となる重要な投資です。不安がある場合は、セカンドオピニオンとして他の業者にも相談することをお勧めします。私たちFivenine Designでも、業者選びのご相談を無料で承っています。

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