ビジネス 2025.11.30

ITが苦手な経営者でもWebサイト運用で失敗しない外注管理術

約7分で読めます

「制作会社に丸投げしたら思った通りにならない」「費用が予算オーバーした」ITが苦手でも外注管理で失敗しない実践的な管理術をご紹介します。

こんな悩みはありませんか?

「制作会社に依頼したのに、思っていたサイトと全然違う…」 「追加費用がどんどん発生して予算オーバーしている」 「担当者が技術的な説明をしても、正直よく分からない」

ITが苦手な経営者にとって、Webサイト制作・運用の外注管理は大きな課題です。しかし、適切な管理方法を知っていれば、技術的な知識がなくても成功に導くことができます。

横浜でWeb制作を20年以上手がけてきた私たちが、実際のプロジェクトで得た「外注管理で失敗しないコツ」をお伝えします。

なぜ外注管理で失敗するのか?

よくある失敗パターン

あるクライアント様は、初回の外注で以下のような問題に直面されました:

  • 要件定義が曖昧:「おしゃれなサイトにして」だけで発注
  • 進捗確認の不備:月1回の報告会のみで詳細把握できず
  • 仕様変更の連発:途中で「やっぱりこうしたい」が多発
  • 完成後の運用未検討:サイト公開後の更新方法が不明

これらの問題により、当初予算の1.5倍の費用と、予定より2ヶ月の遅延が発生してしまいました。

失敗しない外注管理の5つのポイント

1. 要件定義は「具体的な成果」で伝える

技術的な要件ではなく、ビジネス的な成果で伝えることが重要です。

良い例:

  • 月間問い合わせを現在の3件から10件に増やしたい
  • 採用ページから月5名の応募を獲得したい
  • 商品カタログを顧客が自分で検索できるようにしたい

避けるべき例:

  • 「レスポンシブデザインで」
  • 「SEOに強いサイトで」
  • 「モダンな技術を使って」

2. 進捗管理は「見える化」で行う

実際に成功したプロジェクトでは、以下のような管理方法を採用しました:

週次進捗レポートの例:

【今週の完了項目】
・トップページデザイン確定
・会社概要ページのコーディング完了

【来週の予定】
・サービス紹介ページのデザイン提案
・問い合わせフォームの実装開始

【確認が必要な項目】
・ロゴデータの最終確認(金曜まで)
・掲載写真の選定(来週火曜まで)

この方法により、クライアント様は「今何が起きているか」「自分が何をすべきか」が明確に把握できるようになりました。

3. 予算管理は「バッファ」を設ける

予算配分の目安:

  • 基本制作費:70%
  • 追加・変更対応:20%
  • 緊急対応・予備費:10%

あるEC事業者様では、この配分により予算内で以下の成果を実現できました:

  • 売上が前年比150%向上
  • 問い合わせ対応時間が50%削減
  • 商品登録作業が自社で可能に

4. コミュニケーションルールを明確化

効果的なコミュニケーション設計:

【定期ミーティング】
・頻度:週1回、30分
・参加者:経営者、Web担当者、制作会社PM
・議題:進捗、課題、決定事項

【緊急連絡】
・24時間以内に返答が必要な場合
・連絡方法:電話 + メール
・対象:仕様変更、公開スケジュール変更など

【日常連絡】
・48時間以内返答
・連絡方法:メール、チャットツール
・対象:デザイン確認、コンテンツ修正など

5. 運用体制を事前に構築

よくある失敗: サイト完成後に「更新方法が分からない」「誰が管理するか決まっていない」

成功事例の運用体制:

  • 日常更新:社内スタッフ(WordPressで記事投稿)
  • 月次更新:制作会社(アクセス解析レポート、SEO改善提案)
  • 年次更新:制作会社(大幅リニューアル、システムアップデート)

制作会社選びで重要な3つのチェックポイント

1. 「技術説明」ではなく「ビジネス提案」ができるか

良い制作会社は、技術的な説明の前に以下のような質問をします:

  • 「現在のビジネス課題は何ですか?」
  • 「サイトでどんな成果を期待していますか?」
  • 「競合他社との差別化ポイントは?」

2. 過去の失敗事例を正直に話すか

信頼できる会社は、成功事例だけでなく「こんな失敗もありました」「こういう場合は注意が必要です」と正直に説明します。

3. 運用まで見据えた提案をするか

制作だけでなく、公開後の運用・改善まで含めた提案があるかが重要です。

// WordPressの場合の運用性チェック例
// 管理画面での更新がどれだけ簡単か

// 良い例:カスタムフィールドで簡単更新
add_action('acf/init', function(){
    acf_add_local_field_group(array(
        'key' => 'service_info',
        'title' => 'サービス情報',
        'fields' => array(
            array(
                'key' => 'service_price',
                'label' => '料金(円)',
                'name' => 'price',
                'type' => 'number',
                'instructions' => '数字のみ入力してください'
            )
        ),
        'location' => array(array(array(
            'param' => 'post_type',
            'operator' => '==',
            'value' => 'service'
        )))
    ));
});

まず何から始めるべきか

ステップ1:現状の整理(1週間)

  • 現在のWebサイトの課題を数値で把握
  • 競合他社のサイトを3社以上調査
  • 社内のWeb運用体制を確認

ステップ2:要件定義書の作成(1週間)

  • ビジネス目標の明文化
  • 必要な機能のリストアップ
  • 予算と期限の設定

ステップ3:制作会社の選定(2週間)

  • 3社以上から提案を取得
  • 過去の実績と運用サポート体制を確認
  • 担当者との相性をチェック

成功への道筋

適切な外注管理により、ITが苦手な経営者でも以下のような成果を実現できます:

  • 問い合わせ数が3倍増加
  • 採用応募者が月平均8名に向上
  • Web経由の売上が年間20%向上
  • 社内でのサイト更新が日常業務に

Web制作の外注は「技術の購入」ではなく「ビジネス成長のパートナーシップ」です。適切な管理方法を身につけて、Webサイトを真のビジネス資産に育てていきましょう。

横浜のFivenine Designでは、20年以上の経験を活かし、ITが苦手な経営者様でも安心してお任せいただける運用サポート体制をご提供しています。外注管理でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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