WordPress運用で起こりがちな重大なミスとその対策方法を、横浜のWeb制作会社が20年の経験から解説します。サイトダウンやデータ消失を防ぐために必見の内容です。
WordPressの保守で「やらかした...」経験はありませんか?
「更新ボタンを押した瞬間、サイトが真っ白になった」 「バックアップを取っていたつもりが、いざという時に使えなかった」 「セキュリティ対策を後回しにしていたら、ハッキングされてしまった」
こんな経験をされた方、実は少なくありません。
私たちFivenine Designでは、20年以上にわたってWordPressサイトの保守管理を手がけてきましたが、お客様からのSOSで最も多いのが「自分で管理していたら大変なことになった」というご相談です。
今回は、WordPress保守管理で絶対に避けるべき5つのミスと、その対策方法について詳しく解説します。これを読めば、安心してWordPressサイトを運用できるようになるはずです。
ミス1:バックアップを取らずにアップデート
よくある失敗パターン
あるクライアント様から緊急連絡がありました。「WordPressを最新版にアップデートしたら、サイトが表示されなくなった」とのこと。
確認すると、カスタマイズしたテーマが新しいWordPressバージョンと互換性がなく、PHPエラーが発生していました。しかし、バックアップが一切取られていない状態だったのです。
なぜこのミスが致命的なのか
- サイト復旧に数日から数週間かかる
- 顧客からの信頼を失う
- 売上機会の損失
- 復旧作業に高額な費用がかかる
正しい対処法
アップデート前には必ず以下の手順を踏みましょう:
# 1. ファイルのバックアップ
tar -czf wordpress_backup_$(date +%Y%m%d).tar.gz /path/to/wordpress/
# 2. データベースのバックアップ
mysqldump -u username -p database_name > backup_$(date +%Y%m%d).sql
プラグインでの自動化も推奨:
- UpdraftPlus
- BackWPup
- Jetpack Backup
ミス2:本番環境で直接作業をする
実際にあった事例
中小企業のWeb担当者の方が、「ちょっとしたデザイン変更だから」と本番サイトで直接CSSを編集。その際に誤って重要なコードを削除してしまい、サイト全体のレイアウトが崩れてしまいました。
営業時間中の出来事だったため、お客様に「このサイト大丈夫?」と心配の声をいただく事態に。
安全な作業環境の構築
ステージング環境での作業手順:
- ステージング環境でテスト
- 問題がないことを確認
- 本番環境に反映
// wp-config.phpで環境を判定
if ($_SERVER['HTTP_HOST'] === 'staging.yoursite.com') {
define('WP_DEBUG', true);
define('WP_DEBUG_LOG', true);
} else {
define('WP_DEBUG', false);
}
ミス3:セキュリティ対策の後回し
怖い実例
あるお客様のサイトが、管理者パスワードを「admin」のまま放置していたため、ブルートフォース攻撃でハッキングされました。
サイトにマルウェアが仕込まれ、訪問者のPCにウイルスが感染する状態に。Googleからも「危険なサイト」として警告表示されてしまいました。
必須のセキュリティ対策
1. 強固なパスワードの設定
// wp-config.phpに追加
define('FORCE_SSL_ADMIN', true);
2. 不要なプラグインの削除
- 使用していないプラグインは必ず削除
- 定期的にプラグインの棚卸しを実施
3. セキュリティプラグインの導入
- Wordfence Security
- Sucuri Security
- iThemes Security
ミス4:プラグインの大量インストール
パフォーマンス劣化の事例
「機能を追加したい」と50個以上のプラグインをインストールしていたサイトがありました。ページ読み込み時間が15秒を超え、ユーザーの離脱率が90%に達していました。
最適化のアプローチ
プラグイン選定の基準:
- 最終更新日が1年以内
- アクティブインストール数が多い
- 評価が4つ星以上
- WordPressバージョンとの互換性確認済み
パフォーマンス監視:
// functions.phpに追加(デバッグ用)
if (WP_DEBUG) {
add_action('wp_footer', function() {
echo '<!-- Page generated in ' . timer_stop() . ' seconds -->';
});
}
ミス5:定期メンテナンスの怠慢
放置による深刻な問題
6ヶ月間一切メンテナンスをしていなかったサイトで、以下の問題が同時発生:
- WordPress本体が3バージョン古い
- プラグインに未修正の脆弱性
- データベースの肥大化でサイト速度低下
- 画像ファイルでストレージ圧迫
定期メンテナンスのチェックリスト
月次作業:
- WordPress本体のアップデート
- プラグインのアップデート
- テーマのアップデート
- バックアップの確認
- セキュリティスキャン
四半期作業:
- データベース最適化
- 不要ファイルの削除
- パフォーマンス測定
- SSL証明書の確認
まとめ:安全なWordPress運用を実現するために
これら5つのミスを避けることで、以下のような効果が期待できます:
- サイトの安定稼働:突然のダウンタイムを防げる
- セキュリティの向上:ハッキングリスクを大幅に削減
- パフォーマンス改善:ページ読み込み速度の向上
- 運用コストの削減:緊急対応の頻度を減らせる
今すぐ始められる3つのアクション
- 現在のバックアップ状況を確認:最新のバックアップがいつ取られているかチェック
- 使用していないプラグインを削除:管理画面からプラグイン一覧を確認
- 管理者パスワードを強化:12文字以上の英数字記号混在パスワードに変更
プロの保守管理サービスという選択肢
WordPressの保守管理は、表面的には簡単に見えますが、実際には高度な知識と経験が必要です。
私たちFivenine Designでは、20年以上の実績をもとに、お客様のWordPressサイトを24時間365日監視・保守いたします。「自分でやるのは不安」「本業に集中したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
適切な保守管理により、安心してビジネスに集中できる環境をご提供いたします。