WordPress 2025.12.11

WordPressが重い原因はプラグイン?5分でできる診断と改善手順

約7分で読めます

サイトの表示速度が遅いとお悩みではありませんか?原因の大半はプラグインにあります。実際の改善事例をもとに、重いプラグインを特定し、サイト速度を劇的に改善する具体的な手順を解説します。

こんな悩みありませんか?

「WordPressサイトの表示が遅くて、お客様に迷惑をかけているかもしれない」「ページを開くのに5秒以上かかって、せっかくの見込み客が離脱してしまっている」

このような悩みを抱えているWeb担当者の方は少なくありません。実際、弊社にご相談いただくクライアント様の約7割が、サイトの表示速度に関する課題を抱えていらっしゃいます。

実は、WordPressサイトが重い原因の80%以上はプラグインに起因しています。適切な診断と改善を行うことで、表示速度を50%以上改善することが可能です。

実案件で起きた深刻な問題

つい先月、横浜の製造業クライアント様から緊急のご相談をいただきました。

「サイトが重すぎて、営業先でページを開けない。商談に支障が出ている」という状況でした。調査してみると、20個以上のプラグインが導入されており、その中の3つが深刻なパフォーマンス問題を引き起こしていました。

改善後の結果は驚くべきものでした:

  • ページ読み込み時間:8.5秒 → 2.1秒
  • Google PageSpeed Insights スコア:32点 → 89点
  • 直帰率:75% → 45%に改善

このように、適切な診断と改善により、ビジネス成果に直結する改善が可能です。

プラグインが重い理由を理解する

なぜプラグインがサイトを重くするのか?

  1. 不要なHTTPリクエスト:CSS・JavaScriptファイルを過剰に読み込み
  2. データベースへの負荷:毎回複雑なクエリを実行
  3. メモリ使用量の増加:バックグラウンドで常時処理が動作
  4. サードパーティAPIとの通信:外部サービスとの同期処理

5分でできる診断手順

Step1: 現状のパフォーマンスを測定

まず、改善前の状態を記録します。以下のツールで現状を把握しましょう:

  • Google PageSpeed Insightsでスコアを確認
  • GTmetrixで詳細な分析を実行
  • Chrome DevToolsのNetworkタブで読み込み時間を測定

Step2: プラグインの一時無効化テスト

重要:作業前は必ずバックアップを取得してください

最も効果的な診断方法は、すべてのプラグインを一時的に無効化することです:

  1. WordPress管理画面の「プラグイン」から「すべて選択」
  2. 「一括操作」で「無効化」を選択
  3. 再度PageSpeed Insightsでスコアを測定

Step3: 個別プラグインの影響度測定

プラグインを1つずつ有効化し、その都度パフォーマンスを測定します:

# 測定用のシンプルなスクリプト例
curl -o /dev/null -s -w 'Total: %{time_total}s\n' https://yoursite.com

Step4: 重いプラグインの特定

弊社の経験上、以下のタイプのプラグインが重い傾向にあります:

  • ソーシャルメディア連携系:リアルタイムでAPI通信
  • バックアップ系:定期的に大容量データを処理
  • セキュリティ系:全リクエストをスキャン
  • キャッシュ系(設定不備の場合):逆効果になることも
  • ページビルダー系:大量のCSS/JSを生成

具体的な改善手順

重いプラグインへの対処法

1. 不要なプラグインの削除

// functions.phpで機能を代替する例
// Contact Form 7の軽量化
function optimize_cf7() {
    if (!is_page('contact')) {
        wp_dequeue_script('contact-form-7');
        wp_dequeue_style('contact-form-7');
    }
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'optimize_cf7');

2. 軽量な代替プラグインへの移行

実際のクライアント事例:

  • Yoast SEO → Rank Math:読み込み時間30%短縮
  • Elementor → Gutenberg + カスタムブロック:50%の軽量化
  • WooCommerce → 軽量なECプラグイン:表示速度2倍改善

3. プラグインの設定最適化

// キャッシュプラグインの最適化例
define('WP_CACHE_KEY_SALT', 'your-unique-key');
define('WP_CACHE', true);

// 不要な機能の無効化
remove_action('wp_head', 'wp_generator');
remove_action('wp_head', 'wlwmanifest_link');

よくある失敗パターンと注意点

失敗例1: 一度にすべてのプラグインを削除

あるクライアント様で、担当者の方が「重いプラグインを全部削除すれば良い」と考え、一度に10個以上のプラグインを削除してしまいました。結果、サイトの重要な機能が停止し、復旧に半日を要しました。

教訓:必ず1つずつテストし、段階的に改善を進める

失敗例2: キャッシュプラグインの設定ミス

「キャッシュプラグインを入れたのに重くなった」という相談をよくいただきます。原因の多くは設定の誤りです:

  • 複数のキャッシュプラグインの同時使用
  • データベースクエリキャッシュの過剰設定
  • 除外設定の不備

注意すべきポイント

  1. 本番環境での作業は避ける:ステージング環境を活用
  2. プラグインの依存関係を確認:他のプラグインに影響する場合あり
  3. 定期的なメンテナンス:月1回はパフォーマンスチェックを実施

改善後の成果測定

測定すべき指標

  • Core Web Vitals:LCP、FID、CLS
  • ページ読み込み時間:3秒以内が目標
  • サーバーレスポンス時間:200ms以内
  • 転送サイズ:1MB以内(画像込み)

ビジネスへの影響

表示速度改善により期待できる効果:

  • SEOランキング向上:Googleの評価指標に直結
  • ユーザー体験向上:直帰率の改善
  • コンバージョン率アップ:問い合わせ増加
  • サーバー負荷軽減:運用コスト削減

まとめ:まず何から始めるべきか

WordPressサイトのパフォーマンス改善は、正しい手順で行えば必ず成果が出ます。

今すぐできること:

  1. 現状測定:PageSpeed Insightsでスコアを確認
  2. プラグイン整理:使っていないプラグインを特定
  3. バックアップ取得:改善作業前の準備
  4. 1つずつテスト:段階的な改善実施

20年以上のWeb制作実績を持つFivenine Designでは、WordPressサイトのパフォーマンス改善を数多く手がけてまいりました。「自社で対応するのは不安」「より専門的な改善を求めたい」という場合は、お気軽にご相談ください。

サイトの表示速度改善により、ビジネス成果の向上をサポートいたします。

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