Web制作の進捗が遅れる原因は発注側にもあります。20年の経験をもとに、プロジェクトをスムーズに進めるための実践的な管理術をお伝えします。
Web制作の進捗遅延でこんなお悩みありませんか?
「サイト公開予定日まで1ヶ月を切ったのに、まだデザインが確定しない」 「制作会社から何度も追加確認の連絡が来て、対応が追いつかない」 「予算も期間も大幅にオーバーしそう...」
このようなWeb制作プロジェクトの遅延は、実は発注側の準備や対応方法で大幅に改善できることをご存知でしょうか?
横浜でWeb制作を20年以上手がけてきた私たちFivenine Designでは、多くのプロジェクトを通じて「スムーズに進むプロジェクト」と「遅延するプロジェクト」の違いを見てきました。
なぜWeb制作プロジェクトは遅れるのか?
要件定義の曖昧さが最大の要因
あるクライアント企業では、「おしゃれなサイトにしてほしい」という要望だけで制作をスタートしました。しかし、デザイン提案後に「もっとシンプルに」「やっぱりインパクトが欲しい」と方向性が二転三転。最終的に公開まで予定より3ヶ月遅れてしまいました。
よくある曖昧な要件:
- 「きれいなサイトにしたい」
- 「使いやすくしてほしい」
- 「SEOに強いサイトを作って」
- 「競合より良いものを」
コンテンツ準備の遅れ
制作会社が技術的な部分を進めても、テキストや画像などのコンテンツが揃わなければサイトは完成しません。「後で考える」「制作会社にお任せ」という姿勢が、結果的にプロジェクト全体を遅らせることになります。
承認フローの複雑化
社内での確認・承認に時間がかかることも大きな要因です。担当者→部長→役員→社長という長いフローを経るうちに、最初の要望とは違う指示が出て、修正が必要になるケースも少なくありません。
発注側ができるスムーズな進行管理術
1. プロジェクト開始前の準備を徹底する
成功事例:製造業A社の場合
A社では、制作会社との打ち合わせ前に社内で以下の準備を行いました:
【事前準備チェックリスト】
□ サイトの目的(問い合わせ増加、採用強化など)
□ ターゲットユーザー(年齢層、職業、課題)
□ 参考サイト(3-5サイト、気に入った理由も記載)
□ 必要な機能(お問い合わせフォーム、ブログ機能など)
□ コンテンツ一覧(会社概要、サービス紹介など)
□ 予算と公開希望日
□ 社内の承認フロー
この準備により、通常3-4回かかる要件定義が1回で完了。制作期間を1ヶ月短縮できました。
2. コンテンツは制作開始と同時に準備する
効率的なコンテンツ準備の流れ:
制作会社がデザインやシステム開発を進める間に、並行してコンテンツを準備します。
// プロジェクトスケジュール例
const projectSchedule = {
week1: {
developer: '要件定義、サイト設計',
client: 'テキストコンテンツ作成開始'
},
week2: {
developer: 'デザイン制作',
client: '画像・動画素材収集'
},
week3: {
developer: 'システム開発',
client: 'コンテンツ最終確認・納品'
}
};
実際の成果: この方法を導入したサービス業B社では、コンテンツ待ちによる遅延ゼロを実現。「自社の強みを改めて整理できた」「社内の情報共有も進んだ」という副次効果も生まれました。
3. 効率的な承認フローを構築する
推奨する承認フロー:
- 窓口の一本化:制作会社との連絡窓口を1人に絞る
- 事前の合意形成:承認者に事前にプロジェクトの方向性を共有
- 期限の明確化:各承認ステップに明確な期限を設定
【承認フロー例】
担当者確認(2営業日)→ 部長承認(2営業日)→ 最終決定(1営業日)
総計:5営業日以内で必ず回答
4. 定期的なコミュニケーションを心がける
週次進捗共有の実践例:
あるIT企業C社では、毎週金曜日に15分の進捗確認会を実施。この短時間の共有により:
- 課題の早期発見・解決
- 仕様変更による影響の事前把握
- チーム全体のモチベーション向上
を実現し、予定通りの公開を達成しました。
よくある失敗パターンと対処法
失敗パターン1:「任せっきり」の姿勢
「プロにお任せします」という姿勢は一見良さそうですが、実際は情報不足による手戻りを生みます。
対処法:
- 定期的な進捗確認
- 疑問点の積極的な質問
- 中間成果物の確認
失敗パターン2:仕様変更の多発
制作途中での大幅な仕様変更は、工期延長と追加費用の原因になります。
対処法:
- 要件定義の段階で十分な検討時間を確保
- 変更による影響を事前に確認
- 優先順位をつけて段階的な改善を検討
プロジェクト成功のための次のアクション
まず今日から始められること
-
社内の体制確認
- プロジェクト責任者の明確化
- 承認フローの整理
- 関係者のスケジュール調整
-
コンテンツの棚卸し
- 既存の会社案内、パンフレットの整理
- 掲載したい情報の洗い出し
- 不足している情報の特定
-
制作会社との関係構築
- 定期的な連絡方法の確立
- 質問・相談しやすい環境作り
専門的なサポートが必要な場合は
Web制作プロジェクトの進行管理は、慣れていないと難しいものです。Fivenine Designでは、技術面だけでなく、プロジェクト管理の観点からもクライアントをサポートしています。
私たちのサポート内容:
- 要件定義のファシリテーション
- コンテンツ準備のスケジューリング
- 効率的な承認フローの提案
- Laravel、WordPress、Next.jsを活用した最適な技術選択
「今度こそスムーズにプロジェクトを進めたい」「社内体制から見直したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。20年の経験を活かし、あなたの会社に最適なプロジェクト進行をご提案いたします。