ビジネス 2026.01.10

WordPress vs スクラッチ開発|失敗しない選び方ガイド

約17分で読めます

中小企業のWeb担当者必見!WordPressとスクラッチ開発の違いを費用・期間・機能面から詳しく比較。チェックリストで最適な選択を。

「Webサイトをリニューアルしたいけど、WordPressとスクラッチ開発のどちらを選べばいいのかわからない」 「予算は限られているけど、競合に負けないサイトを作りたい」 「ITに詳しくないので、どんな基準で選べばいいのか判断できない」

こんな悩み、Web担当者の方なら一度は経験されているのではないでしょうか?

神奈川でWeb制作を20年以上手掛けてきた私たちFivenine Designでも、この質問は非常に多くいただきます。実際、選択を間違えると「思っていた機能が実現できない」「予算オーバーで追加費用が発生」「完成まで想定以上の時間がかかった」といった失敗につながってしまいます。

なぜWordPressとスクラッチ開発の選択で迷うのか?

Webサイト制作の選択肢が増えたことで、かえって判断が難しくなっています。以前は「とりあえずWordPress」という選択肢が主流でしたが、現在はNext.jsやLaravelを使ったスクラッチ開発も一般的になり、選択肢の幅が広がりました。

しかし、それぞれの特徴やメリット・デメリットを正しく理解せずに選択してしまうと、以下のような問題が発生します:

  • 機能面での齟齬:想定していた機能が実現できない、または追加開発が必要
  • コスト面での乖離:初期費用は安くても、運用・保守で想定以上の費用が発生
  • 期間の大幅な遅延:開発途中で要件変更や技術的な課題が発覚
  • 将来的な拡張性の問題:事業成長に伴うサイト機能の拡張が困難

実際、あるクライアントでは「安いから」という理由だけでWordPressを選択したところ、独自機能の実装で結果的にスクラッチ開発以上のコストがかかってしまったケースもありました。

WordPress vs スクラッチ開発の比較
出典: Fivenine Design制作実績データより

WordPressとスクラッチ開発の具体的な違いと選び方

WordPressが適している場合

コーポレートサイトやブログ中心のサイト

ある製造業のクライアントでは、従業員30名規模でコーポレートサイトのリニューアルを検討されていました。要件は以下の通りでした:

  • 会社概要、事業紹介、お問い合わせフォーム
  • 定期的な新着情報の更新
  • 採用情報の掲載
  • SEO対策
  • 予算:100万円以内
  • 完成希望:2か月以内

このケースでは、WordPressを選択しました。理由は:

// WordPressの標準機能で簡単に実装できる投稿システム
function custom_post_types() {
    register_post_type('news', array(
        'labels' => array(
            'name' => '新着情報',
            'singular_name' => 'ニュース'
        ),
        'public' => true,
        'has_archive' => true,
        'supports' => array('title', 'editor', 'thumbnail')
    ));
}
add_action('init', 'custom_post_types');

結果:

  • 制作期間:1.5か月で完成
  • 初期費用:80万円
  • 完成後、担当者が自分で新着情報を更新できるようになり、Web制作会社への依頼頻度が月3回から月1回に削減
  • Google検索での会社名での検索順位が2位→1位に向上

費用感と期間の目安:

WordPress制作の費用相場
出典: Fivenine Design制作実績より(2024年データ)

スクラッチ開発が適している場合

独自性の高い機能やシステム連携が必要な場合

ある不動産会社のクライアントでは、以下のような要件がありました:

  • 既存の顧客管理システムとの連携
  • 独自の物件検索システム
  • 複雑な権限管理(一般ユーザー、会員、管理者の3段階)
  • 物件の自動更新機能
  • 高速な検索パフォーマンス
  • 予算:400万円
  • 開発期間:4か月

このケースでは、Next.jsとLaravelを組み合わせたスクラッチ開発を選択しました:

// Next.jsでの高速な物件検索実装例
import { useState, useEffect } from 'react';
import { searchProperties } from '../services/api';

function PropertySearch() {
    const [properties, setProperties] = useState([]);
    const [filters, setFilters] = useState({
        price: [0, 10000000],
        location: '',
        type: ''
    });

    useEffect(() => {
        const fetchProperties = async () => {
            const results = await searchProperties(filters);
            setProperties(results);
        };
        fetchProperties();
    }, [filters]);

    return (
        <div>
            {/* フィルター UI */}
            <FilterComponent 
                filters={filters} 
                onFilterChange={setFilters} 
            />
            {/* 検索結果表示 */}
            <PropertyList properties={properties} />
        </div>
    );
}
// Laravel APIでの効率的なデータ取得
class PropertyController extends Controller
{
    public function search(Request $request)
    {
        $query = Property::query();
        
        if ($request->has('price')) {
            $query->whereBetween('price', $request->price);
        }
        
        if ($request->has('location')) {
            $query->where('location', 'like', '%' . $request->location . '%');
        }
        
        return $query->with(['images', 'amenities'])
                    ->paginate(20);
    }
}

結果:

  • 開発期間:予定通り4か月で完成
  • 物件検索の処理速度:0.3秒以内で結果表示
  • 顧客管理システムとの連携により、営業効率が30%向上
  • 月間問い合わせ数が従来サイトの3倍に増加

費用感と期間の目安:

スクラッチ開発の費用と期間
出典: Fivenine Design開発実績データ

ハイブリッド開発という選択肢

実は、WordPressとスクラッチ開発の中間的な選択肢もあります。WordPressをヘッドレスCMSとして使用し、フロントエンドをNext.jsで構築する「ヘッドレスWordPress」です。

// ヘッドレスWordPressからデータを取得
import { getWordPressData } from '../lib/wordpress';

export async function getStaticProps() {
    const posts = await getWordPressData('posts');
    const pages = await getWordPressData('pages');
    
    return {
        props: {
            posts,
            pages
        },
        revalidate: 3600 // 1時間ごとに再生成
    };
}

この方法では:

  • コンテンツ管理:WordPressの使いやすい管理画面を活用
  • フロントエンド:Next.jsの高速表示と柔軟なカスタマイズ
  • SEO対策:静的生成によるパフォーマンス向上

よくある失敗パターンと対処法

失敗パターン1:「とりあえずWordPress」で後悔

ケース: ある法律事務所で、「安いから」という理由だけでWordPressを選択。後に顧客管理システムとの連携が必要になり、追加開発費用が初期費用の2倍に。

対処法:

  • 将来的な機能拡張も含めた要件定義を最初に行う
  • 3年後の事業計画も考慮した選択をする
  • 初期費用だけでなく、総コスト(TCO)で判断する

失敗パターン2:スクラッチ開発で予算・期間オーバー

ケース: ECサイトの構築で、「完全オリジナル」にこだわってスクラッチ開発を選択。要件が曖昧だったため開発期間が6か月→12か月に延長、費用も2倍に。

対処法:

  • 要件定義を詳細に行い、MVP(最小実行可能製品)から始める
  • フェーズ分けした開発計画を立てる
  • 既存のライブラリやフレームワークを積極的に活用

失敗パターン3:セキュリティ対策の軽視

ケース: WordPressサイトでプラグインの脆弱性対策を怠り、不正アクセスによる改ざん被害。復旧作業とセキュリティ強化で100万円の追加費用。

対処法:

// WordPressセキュリティ強化の基本実装
// ログイン試行回数制限
function limit_login_attempts() {
    $attempts = get_option('failed_login_attempts', array());
    $ip = $_SERVER['REMOTE_ADDR'];
    
    if (isset($attempts[$ip]) && $attempts[$ip] >= 5) {
        wp_die('Too many failed login attempts. Please try again later.');
    }
}
add_action('wp_login_failed', 'limit_login_attempts');

// 管理画面への不正アクセス防止
function restrict_admin_access() {
    if (is_admin() && !current_user_can('administrator') && !wp_doing_ajax()) {
        wp_redirect(home_url());
        exit;
    }
}
add_action('init', 'restrict_admin_access');

判断基準となる具体的なチェックリスト

選択に迷った時は、以下の判断基準を参考にしてください:

WordPress適用チェック

スクラッチ開発適用チェック

補助金ガイド

IT導入補助金の活用方法を解説

詳しく見る

まとめと次のステップ

WordPressとスクラッチ開発の選択は、技術的な観点だけでなく、事業戦略、予算、期間、将来的な拡張性など多角的な視点での判断が重要です。

WordPress選択のメリット:

  • 初期費用を抑えられる(30万円〜200万円程度)
  • 短期間での構築が可能(1か月〜3か月)
  • 豊富なプラグインで機能拡張
  • コンテンツ管理が容易

スクラッチ開発選択のメリット:

  • 完全なカスタマイズが可能
  • 高いセキュリティレベル
  • パフォーマンスの最適化
  • 独自性の高い機能実装

費用対効果の考え方: 初期費用だけでなく、3年間の運用を含めたTCO(Total Cost of Ownership)で比較することが重要です。WordPressの場合、初期費用は安くても、カスタマイズや保守で追加費用が発生することがあります。一方、スクラッチ開発は初期投資は大きいものの、長期的な運用コストを抑えられる場合があります。

次に取るべきアクション

  1. 要件の整理:現在の課題と将来の目標を明確化
  2. 予算と期間の確定:現実的な予算と完成希望時期の設定
  3. 専門家への相談:技術的な実現可能性の確認
  4. 提案書の比較検討:複数の制作会社からの提案を比較

私たちFivenine Designでは、20年以上の実績をもとに、お客様の事業特性に最適な選択肢をご提案しています。WordPress、Laravel、Next.jsすべてに対応しており、中立的な立場でのアドバイスが可能です。

「自社の場合はどちらが適しているのか判断できない」「具体的な見積もりが欲しい」という場合は、ぜひお気軽にご相談ください。現状のヒアリングから最適な提案まで、無料でサポートいたします。

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