Web制作で迷うWordPress vs スクラッチ開発。費用、セキュリティ、運用性を徹底比較し、20年の実績から最適な選び方を解説します。
こんなお悩みありませんか?
「新しいWebサイトを作りたいけれど、WordPressにするかスクラッチ開発にするか分からない」 「制作会社から2つの提案をもらったが、どちらが自社に最適なのか判断できない」 「WordPressは安いと聞くけれど、本当に大丈夫なのか不安」
このような悩みをお持ちの経営者やWeb担当者の方、実は非常に多いのです。Fivenine Designでも、初回のお打ち合わせで必ずと言っていいほど相談される内容です。
20年間で500社以上のWebサイト制作を手がけてきた経験から言えるのは、**「正解は会社によって異なる」**ということ。しかし、正しい判断基準を知れば、迷うことはありません。
今回は、動画では伝えきれなかった詳細な比較データと実際の事例をもとに、あなたの会社に最適な選択肢を見つけるための完全ガイドをお届けします。
なぜWordPressとスクラッチ開発で迷うのか?
情報の混乱が判断を困難にしている
多くの経営者が判断に迷う理由は、インターネット上に相反する情報が溢れているからです。「WordPressは脆弱」「スクラッチ開発は高すぎる」「CMSは使いやすい」「独自開発の方が安全」など、どれも一面的な情報に過ぎません。
実際には、どちらにもメリット・デメリットがあり、会社の状況によって最適解が変わるのです。
制作会社の得意分野による偏った提案
もう一つの問題は、制作会社の得意分野によって提案が偏ることです。WordPress専門の会社はWordPressを推奨し、システム開発会社はスクラッチを提案する傾向があります。
弊社では両方の開発経験があるからこそ、本当にフラットな視点でご提案できます。実際、昨年度の実績では、WordPress案件が60%、スクラッチ開発が40%となっており、お客様の状況に応じて使い分けています。
WordPressとスクラッチ開発の徹底比較
WordPressのメリット・デメリット
メリット
-
低コストでスピーディーな構築
- 基本的なコーポレートサイトなら50万円〜
- 開発期間は1〜2ヶ月程度
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豊富なプラグインとテーマ
- 6万種類以上のプラグイン
- SEO対策やセキュリティ機能も充実
-
直感的な管理画面
- ITに詳しくない方でも記事更新が可能
- スマホからでも投稿できる
デメリット
-
セキュリティリスク
- 世界シェア43%だからこそ攻撃対象になりやすい
- プラグインの脆弱性リスク
-
カスタマイズの限界
- 複雑な業務システムには不向き
- デザインの自由度に制約
-
継続的なメンテナンス必要
- 月額1〜3万円程度の保守費用
- プラグイン更新作業
スクラッチ開発のメリット・デメリット
メリット
-
完全オリジナルの機能実装
- 業務に特化したシステム構築
- 他社との差別化が可能
-
高いセキュリティレベル
- 既知の脆弱性を排除
- 独自の認証システム構築
-
パフォーマンスの最適化
- 不要な機能を排除して高速化
- サーバーリソースの効率的利用
デメリット
-
高額な開発コスト
- 基本機能だけで150万円〜
- 要件次第で500万円以上も
-
長期間の開発期間
- 最低3〜6ヶ月の開発期間
- 要件定義に1ヶ月以上必要
-
技術的な保守の必要性
- 専門知識が必要
- セキュリティパッチの自前対応
セキュリティリスクの真実
WordPressのセキュリティ対策
WordPressが「危険」だと言われる理由は、その普及率の高さにあります。しかし、適切な対策を講じれば、十分に安全なサイト運営が可能です。
必須のセキュリティ対策
// wp-config.phpでのセキュリティ設定例
define('DISALLOW_FILE_EDIT', true);
define('WP_DEBUG', false);
define('FORCE_SSL_ADMIN', true);
// ログイン試行回数の制限
define('WP_FAIL_SAFE_MODE', true);
弊社で管理している200サイト以上のWordPressサイトでは、過去5年間で重大なセキュリティインシデントは0件です。これは以下の対策を徹底しているからです:
- WAF(Web Application Firewall)の導入
- 定期的なバックアップとテスト復旧
- プラグインの厳選と定期更新
- 管理者権限の適切な設定
スクラッチ開発のセキュリティ考慮点
一方、スクラッチ開発だから安全とは限りません。開発チームのスキルレベルによって、セキュリティホールが生まれる可能性があります。
昨年、ある競合他社が開発したWebアプリケーションで、SQLインジェクション脆弱性が発見され、顧客データが漏洩する事件がありました。これは、開発者がセキュリティ対策を十分に理解していなかったことが原因でした。
費用比較:5年間の総コストで考える
初期費用だけでは判断できない理由
多くの方が初期費用だけを見て判断しがちですが、Webサイトは5年〜10年運用するものです。総所有コスト(TCO)で比較することが重要です。
実際の費用内訳
WordPress(基本構成)の場合
- 初期開発:50万円
- 年間保守:12万円(月額1万円)
- 5年総額:110万円
スクラッチ開発(中規模)の場合
- 初期開発:200万円
- 年間保守:30万円(月額2.5万円)
- 5年総額:350万円
ただし、これらの費用は得られる価値とのバランスで考える必要があります。
目的別の最適な選び方
コーポレートサイト:まずはWordPressを検討
推奨するケース
- 従業員50名以下の中小企業
- 月間PV数10万以下
- 予算が限られている(200万円以下)
- 自社でコンテンツ更新を行いたい
成功事例:神奈川県の製造業A社
A社は従業員30名の精密部品メーカーでした。従来のHTMLサイトでは新商品情報の更新に外部委託が必要で、タイムラグが課題でした。
WordPressでリニューアルした結果:
- 更新作業を内製化(月額3万円のコスト削減)
- 新商品ページを即座に公開可能に
- お問い合わせが前年比150%増加
ECサイト:慎重な判断が必要
WordPress(WooCommerce)推奨ケース
- 商品数100点以下
- 月商500万円以下
- シンプルな販売フロー
スクラッチ開発推奨ケース
- 商品数1000点以上
- 複雑な在庫管理が必要
- 既存の基幹システムとの連携が必要
失敗例から学ぶ:無理なWordPress導入
昨年、ある小売業のお客様から「WooCommerceが重くて使い物にならない」とご相談をいただきました。調査すると、商品数3000点、月間50万PVという規模でWooCommerceを使用していました。
この規模では明らかにスクラッチ開発が適していました。結果的に、Laravelで独自ECシステムを開発し直し、以下の改善を実現:
- ページ読み込み速度が5倍向上
- 管理画面の操作性が大幅改善
- 売上が30%向上(カート離脱率の改善)
会員制サービス:スクラッチ開発が有利
必須でスクラッチ開発を選ぶべきケース
- 複雑な会員ランク制度
- ポイントシステム
- 決済システムとの高度な連携
- 大量のデータ処理
// Laravel例:複雑な会員ランク判定
class MemberRankService
{
public function calculateRank(User $user): string
{
$totalPurchase = $user->orders()
->where('created_at', '>=', now()->subYear())
->sum('amount');
$visitCount = $user->login_logs()
->where('created_at', '>=', now()->subMonth())
->count();
if ($totalPurchase >= 1000000 && $visitCount >= 10) {
return 'platinum';
} elseif ($totalPurchase >= 500000) {
return 'gold';
}
return 'regular';
}
}
このような複雑なビジネスロジックは、WordPressでは実装が困難です。
よくある失敗パターンと対処法
パターン1: 「安いから」だけでWordPressを選んで後悔
失敗事例 神奈川県の不動産会社B社は、初期費用を抑えたいという理由でWordPressを選択しました。しかし、以下の問題が発生:
- 物件検索システムが重く、ユーザビリティが悪い
- 不動産ポータルサイトとのデータ連携ができない
- スマホでの表示が崩れる
対処法 要件定義の段階で、将来的に必要になる機能まで洗い出すことが重要です。弊社では「3年後のビジョン」まで含めて検討いたします。
パターン2: スクラッチ開発で予算オーバー
失敗事例 ある小売業C社は、こだわりの強い社長の意向で「完全オリジナル」を目指しました。結果:
- 当初予算300万円が最終的に800万円に
- 開発期間が6ヶ月から1年半に延長
- 完成時には当初の要件が陳腐化
対処法 フェーズ分けした開発アプローチを採用します。MVP(最小限の機能)から始めて、段階的に機能追加することでリスクを軽減できます。
パターン3: セキュリティ対策の軽視
共通する問題 WordPress、スクラッチ開発問わず、セキュリティ対策を後回しにするケースがあります。
弊社の対策フロー
# セキュリティチェックリスト(一部)
# WordPress の場合
- [ ] 管理者ユーザー名を「admin」以外に設定
- [ ] 二段階認証の導入
- [ ] 不要なプラグインの削除
- [ ] セキュリティプラグインの導入
- [ ] 定期バックアップの設定
# スクラッチ開発の場合
- [ ] HTTPS通信の強制
- [ ] SQLインジェクション対策
- [ ] XSS攻撃対策
- [ ] CSRF対策の実装
- [ ] 入力値の適切なサニタイズ
パターン4: 運用体制の軽視
多くの企業が開発段階に集中し、運用フェーズでの体制構築を軽視します。
成功する運用体制の条件
-
明確な責任者の配置
- 社内に「Webサイト担当者」を1名以上配置
- 月1回以上の更新スケジュール
-
外部パートナーとの関係構築
- 緊急時の連絡体制
- 定期的な健康診断(月次レポート)
-
継続的な改善サイクル
- アクセス解析に基づく改善
- 年1回の大幅リニューアル検討
判断フローチャート:あなたの会社に最適な選択
以下の質問に答えて、最適な選択肢を見つけてください:
Step 1: 予算と規模の確認
- 初期予算は150万円以下? → YES: WordPressを検討 / NO: Step 2へ
Step 2: 機能要件の確認
- 複雑な会員機能や決済システムが必要? → YES: スクラッチ開発 / NO: Step 3へ
Step 3: 運用体制の確認
- 自社でコンテンツ更新を頻繁に行う? → YES: WordPress / NO: Step 4へ
Step 4: 競合との差別化
- 独自機能で競合と差別化したい? → YES: スクラッチ開発 / NO: WordPress
開発後の成功を左右する運用のポイント
WordPress運用のベストプラクティス
月次作業(必須)
// 定期メンテナンススケジュール
第1週:プラグイン更新とバックアップ確認
第2週:セキュリティスキャンとパフォーマンス測定
第3週:コンテンツ更新とSEO最適化
第4週:アクセス解析レポート作成
成功企業の共通点
実際に弊社のWordPressサイトで成果を上げている企業の共通点:
- 週1回以上の更新頻度
- ユーザー目線での情報発信
- SEO対策への継続的な取り組み
- スマホユーザビリティの重視
スクラッチ開発システムの運用
技術的負債への対処
スクラッチ開発では、技術的負債の蓄積を防ぐことが重要です。
// コード品質維持のためのチェックポイント
class CodeQualityCheck
{
// 定期的なリファクタリング
public function scheduleRefactoring()
{
// 3ヶ月ごとにコードレビュー
// パフォーマンス改善ポイントの特定
// セキュリティアップデートの適用
}
}
長期運用での成功事例
弊社で5年前に開発した会員制サービスシステムでは、以下のような運用体制で安定稼働を実現しています:
- 月次:パフォーマンス監視とボトルネック改善
- 四半期:機能追加とUI/UX改善
- 年次:セキュリティ監査と大規模リファクタリング
結果として、5年間で:
- システムダウンタイム:年間1時間未満
- セキュリティインシデント:0件
- ユーザー満足度:90%以上を維持
まとめ:成功するWebサイト構築の第一歩
20年間の実績から言えるのは、技術選択よりも、その後の運用と改善が成功を左右するということです。
WordPressかスクラッチ開発かという選択は重要ですが、それ以上に大切なのは:
- 明確な目的と目標設定
- 適切な運用体制の構築
- 継続的な改善サイクル
- 信頼できるパートナーとの関係
選択の判断基準(まとめ)
WordPressを選ぶべき企業
- 従業員50名以下の中小企業
- 初期予算150万円以下
- コンテンツマーケティングに注力したい
- 自社でサイト更新を行いたい
スクラッチ開発を選ぶべき企業
- 独自のビジネスモデルを持つ
- 複雑なシステム連携が必要
- 長期的な競争優位性を重視
- 十分な予算と開発期間を確保できる
次に取るべきアクション
判断に迷った場合は、以下のステップで進めることをお勧めします:
- 現状分析と要件整理(1週間)
- 複数の制作会社から提案を受ける(2週間)
- ROI(投資収益率)の試算(1週間)
- 最終判断と契約(1週間)
重要なのは、技術的な詳細よりもビジネスゴールを明確にすることです。
私たちFivenine Designでは、WordPress・スクラッチ開発両方の豊富な実績を活かし、お客様にとって最適な選択肢をご提案いたします。判断に迷われた際は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。初回相談は無料で、押し売りは一切いたしません。
神奈川県内であれば直接お伺いして、現状のヒアリングから将来ビジョンまで、じっくりとお話をお聞きします。あなたの会社に最適なWebソリューションを、一緒に見つけていきましょう。