駐車場や飲食店で急増するQRコード詐欺。偽QRコードの手口から身を守る方法まで、20年の実績を持つWeb制作会社が実践的な対策を解説します。
QRコードが身近になった今、こんな不安はありませんか?
「駐車場でQRコードを読み取ったら、変なサイトに飛ばされた」 「コンビニで見知らぬQRコードが貼られていた」 「郵便物のQRコードが怪しい気がするけど、どう判断すればいいかわからない」
スマートフォンの普及とともに、QRコードは私たちの生活に欠かせない存在となりました。コロナ禍でのタッチレス決済の普及により、飲食店での注文、駐車料金の支払い、ポイントカードの提示など、様々な場面でQRコードを目にするようになっています。
しかし、この便利さを悪用した「QRコード詐欺」が急激に増加しています。神奈川でWeb制作を20年以上手がける弊社にも、「社員がQRコード詐欺に遭いそうになった」「お客様から相談を受けた」といったご報告が月に数件寄せられるようになりました。
QRコード詐欺が急増している背景と現状
被害の深刻さを示すデータ
警察庁の発表によると、QRコードを使った詐欺被害は2022年から2023年にかけて約300%増加しています。特に40代〜60代の被害が目立ち、平均被害額は約15万円に上っています。
なぜQRコード詐欺が増えているのか
技術的なハードルの低さが最大の要因です。QRコードは誰でも無料で生成できます。また、QRコード自体に悪意があるかどうかを見た目で判断することは不可能です。これらの特性が詐欺師にとって都合の良い環境を作り出しています。
さらに、多くの人が「QRコードは安全」という先入観を持っていることも被害拡大の一因となっています。弊社のクライアント企業で実施したアンケートでは、約70%の方が「QRコードをスキャンする際にURLを確認していない」と回答しています。
具体的な詐欺手口:実際の被害事例から学ぶ
1. 駐車場での偽QRコード貼り替え
手口: 正規のQRコードの上に偽のQRコードを貼り付ける
弊社のある顧客企業の従業員が実際に遭遇した事例です。横浜市内のコインパーキングで駐車料金を支払おうとQRコードを読み取ったところ、本来のパーキング会社のサイトではなく、よく似たデザインの偽サイトに誘導されました。
幸い、URLが「parking-pay-yokohama.com」のような不自然なドメインだったため、支払いを中止しましたが、一歩間違えればクレジットカード情報を盗まれるところでした。
見分け方のポイント:
- QRコードが不自然に厚い(重ね貼りの可能性)
- 周りに糊の跡がある
- QRコードの位置が他の機械と微妙に異なる
2. 飲食店でのメニュー偽装
手口: テーブル上のQRコードを偽物にすり替える
都内の某チェーン店で発生した事例では、犯人がテーブル上の正規QRコードに偽のQRコードを貼り付けていました。お客様がメニューを見ようとQRコードを読み取ると、フィッシングサイトに誘導され、「会員登録でクーポンプレゼント」という名目で個人情報を盗み取ろうとする仕組みでした。
対策:
- 店員に「こちらのQRコードで間違いないですか?」と確認する
- メニューサイトのドメインが店舗名や運営会社と一致しているか確認する
3. 郵便物・宅配便の偽QRコード
手口: 不在通知や請求書に偽のQRコードを印刷
「宅配便の不在通知です。こちらのQRコードから再配達をお申し込みください」という文言とともに、偽のQRコードが印刷された用紙がポストに入れられます。読み取ると偽の宅配業者サイトに誘導され、個人情報や金銭を騙し取られます。
実際に弊社の近隣でも、このような偽の不在通知が大量にポストに投函される事件がありました。
QRコード詐欺から身を守る実践的な対策方法
1. URL確認の徹底
QRコードを読み取った際、必ずURLを確認してからアクセスしましょう。
安全なURLの特徴:
✓ 良い例
https://www.lawson.co.jp/menu/
https://parking.times24.co.jp/pay/
https://www.sukiya.jp/mobile/
✗ 悪い例
https://lawson-menu-app.xyz/
https://times-parking-pay.net/
https://sukiya-mobile.info/
チェックポイント:
- HTTPSから始まっているか
- ドメイン名が企業名と一致しているか
- 不自然な文字列が含まれていないか
2. 物理的な貼り替えチェック
flowchart TD
A[QRコードを発見] --> B{QRコードをチェック}
B --> C[厚みはないか?]
B --> D[位置は正常か?]
B --> E[周りに糊跡はないか?]
C --> F{異常あり?}
D --> F
E --> F
F -->|Yes| G[スキャンしない]
F -->|No| H[URLを確認してスキャン]
G --> I[店員・管理者に報告]3. 公式アプリの積極的活用
多くの企業が公式アプリを提供しています。QRコードを読み取る前に、まず公式アプリがないか確認しましょう。
| 方法 | 安全性 | 利便性 | 推奨度 |
|---|---|---|---|
| 公式アプリ | ★★★ | ||
| QRコード(正規) | ★★☆ | ||
| QRコード(不明) | ★☆☆ |
4. HTTPSの確認
Webサイトにアクセスする際は、必ずHTTPS接続であることを確認しましょう。HTTPSでない決済サイトは確実に偽物です。
ブラウザでの確認方法:
- Chrome:アドレスバーに鍵マークが表示されている
- Safari:アドレスバーがhttps://で始まっている
- 証明書情報を確認する(企業名が一致しているか)
よくある失敗パターンと対処法
失敗パターン1:「急いでいるから確認しない」
駐車場で急いでいるときや、レストランでお腹が空いているときなど、つい確認を怠りがちです。
対処法: 「QRコードは一度止まって確認する」ことを習慣化しましょう。弊社では「QRコード3秒ルール」を提唱しています。読み取り前に3秒間、QRコードとその周辺を観察する習慣です。
失敗パターン2:「見た目が似ていれば本物だと思う」
フィッシングサイトは本物そっくりに作られています。デザインの類似性だけで判断するのは危険です。
対処法: URLのドメイン名を重点的にチェックしましょう。以下のような簡単なチェック項目を作成することをおすすめします:
// 安全なドメインかチェックする簡単な方法
function checkDomain(url) {
const trustedDomains = [
'lawson.co.jp',
'familymart.co.jp',
'times24.co.jp',
'yamato-transport.co.jp'
];
return trustedDomains.some(domain =>
url.includes(domain)
);
}
失敗パターン3:「QRコードアプリを使い分けない」
スマートフォンの標準カメラアプリよりも、セキュリティ機能付きのQRコードリーダーを使用することで、リスクを軽減できます。
推奨アプリの特徴:
- URL事前表示機能
- 危険サイト警告機能
- 履歴管理機能
失敗パターン4:「一人で判断する」
不安を感じたら、遠慮なく店員や同行者に相談しましょう。弊社のクライアント企業では、従業員向けに「怪しいと思ったら必ず上司に相談する」というルールを設けています。
相談する際のポイント:
- QRコードの写真を撮っておく
- どこで見つけたQRコードかを明確にする
- 読み取り先のURLを控えておく
企業として取るべき追加対策
QRコード管理の強化
定期的な点検スケジュール:
顧客への啓発活動
弊社がWebサイト制作をお手伝いしたある飲食店チェーンでは、以下のような取り組みを行い、お客様からの信頼向上に成功しています:
- テーブルにQRコードの正規URL表示
- 店頭にセキュリティ対策の掲示
- スタッフへの教育研修実施
結果として、お客様アンケートでの「安心感」の評価が20%向上し、リピート率も改善しました。
被害に遭った場合の対応手順
万が一、QRコード詐欺の被害に遭ってしまった場合は、以下の手順で対応してください:
flowchart TD
A[被害を認識] --> B[即座にアクセス停止]
B --> C[クレジットカード会社に連絡]
C --> D[警察に被害届提出]
D --> E[関連パスワード変更]
E --> F[二段階認証設定]
F --> G[継続的な口座監視]緊急連絡先(24時間対応):
- クレジットカード各社の緊急連絡先
- 警察相談専用電話:#9110
- 消費者ホットライン:188
まとめ:QRコード詐欺から身を守るために
QRコードは便利な技術ですが、適切な知識と注意深さが必要です。「便利さ」と「安全性」のバランスを取りながら、スマートに活用していきましょう。
弊社では、Web制作の観点からも、お客様の事業におけるQRコード活用とセキュリティ対策の両立をサポートしています。QRコードを使ったサービス導入をご検討の企業様、また社内のセキュリティ対策強化をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
次のアクションステップ:
- 今すぐできること: スマートフォンのQRコードリーダー設定を見直し、URL事前表示機能を有効にする
- 今週中にやること: 社内・家族でQRコードの安全な使い方について話し合う
- 今月中にやること: よく利用する店舗・サービスの公式アプリをダウンロードしておく
デジタル社会において、私たち一人ひとりがセキュリティ意識を高めることが、詐欺被害の抑制につながります。正しい知識を身につけ、安全で快適なデジタルライフを実現していきましょう。