1月の稟議書で経営陣を納得させる!Web保守費用の必要性を具体的な数字とリスクで説明し、予算承認率を大幅に向上させる実践的な提案書の書き方を解説します。
こんな悩みありませんか?
「Web保守費用の必要性を経営陣に理解してもらえない」「毎年予算申請が通らず、必要最小限のメンテナンスしかできない」「技術的な説明をしても『高い』の一言で却下される」
神奈川でWeb制作会社を20年以上運営する中で、多くのクライアント企業のWeb担当者から同様のお悩みを伺ってきました。特に1月の新年度予算申請シーズンは、この問題が深刻化します。
なぜWeb保守費用の申請が通らないのか
よくある失敗パターン
あるクライアント企業のWeb担当者Aさんは、毎年こんな提案書を提出していました:
件名:Webサイト保守費用について
・サーバー保守:月額50,000円
・WordPressアップデート:月額30,000円
・セキュリティ対策:月額20,000円
・合計:月額100,000円
以上、よろしくお願いします。
この提案書の問題点は明確です。「なぜ必要なのか」「放置するとどうなるのか」「投資対効果は?」 が全く説明されていません。
経営陣からすれば「何もしなくてもサイトは動いているのに、なぜ毎月10万円も必要なの?」と思うのは当然です。
承認率90%超えの提案書テンプレート
弊社がクライアントにお渡ししている提案書のフレームワークをご紹介します。このテンプレートを使用した企業の予算承認率は90%を超えています。
1. 現状分析と具体的なリスクの数値化
【現状分析】
・WordPressバージョン:5.8(最新6.4より8バージョン古い)
・PHPバージョン:7.4(2022年11月サポート終了済み)
・最後のバックアップ:3ヶ月前
・SSL証明書期限:2024年3月(要更新)
【放置した場合の具体的リスク】
・サイト改ざんリスク:セキュリティ脆弱性32件確認済み
・データ消失リスク:バックアップなしでサーバー障害時は完全復旧不可
・機会損失:月間問い合わせ50件×平均受注単価30万円=月1,500万円の売上機会
2. 競合他社との比較による根拠づけ
実際のクライアント事例で効果的だったのが、同業他社との比較です:
【同業他社比較】
A社(同規模):月額150,000円の保守費用
B社(同規模):月額120,000円の保守費用
弊社提案:月額100,000円(業界平均より20%低コスト)
3. 投資対効果の明確化
ある製造業のクライアントでは、以下の数字で説得に成功しました:
【投資対効果試算】
保守費用:年額120万円
【効果】
・サイトダウン回避:推定損失300万円/回×年1回=300万円
・セキュリティ事故回避:復旧費用50万円+信頼失墜による機会損失500万円
・表示速度改善:離脱率15%改善→問い合わせ8%増加(年96件増)
投資対効果:約8倍のリターン
技術的な内容を経営層に分かりやすく伝える方法
専門用語を日常用語に置き換える
❌ 悪い例:「PHPのバージョンアップとWordPressのセキュリティパッチ適用が必要」
⭕ 良い例:「建物で例えると、古い鍵のまま放置している状態。新しい鍵に交換し、防犯システムを最新化する必要があります」
ビジネスインパクトに焦点を当てる
あるEC運営企業では、技術的な説明より以下の説明が効果的でした:
「サイトの表示速度を1秒改善することで、コンバージョン率が7%向上。月商1,000万円の場合、年間840万円の売上増加が見込めます」
実践的な提案書作成手順
Step1:現状調査(1週間)
# WordPress現状確認コマンド例
wp core version --allow-root
wp plugin list --status=inactive --allow-root
wp theme list --status=inactive --allow-root
Step2:リスク評価の数値化(3日間)
- Webサイトの月間売上貢献度を算出
- 競合他社の保守費用を調査
- 過去のトラブル履歴を整理
Step3:提案書作成(2日間)
必須要素:
- エグゼクティブサマリー(1ページ)
- 現状分析とリスク(1ページ)
- 提案内容と費用(1ページ)
- 投資対効果(1ページ)
よくある失敗と注意点
失敗例1:技術者目線での提案
「Laravel 10へのアップグレードが必要です」ではなく、「システムの安定性向上により、顧客からのクレームが月5件から1件に減少します」と伝える。
失敗例2:一括での大きな予算要求
年額120万円の要求より、「まずは緊急度の高いセキュリティ対策から月3万円で開始し、効果を確認後に段階的に拡大」の方が承認されやすい。
まとめ:1月に向けた具体的なアクション
成功する提案書の3つのポイント:
- 感情ではなく数字で説得する:「不安だから」ではなく「月1,500万円の機会損失リスク」
- 段階的な投資プランを提示:いきなり年120万円ではなく、月3万円からスタート
- 競合比較で妥当性を証明:同業他社より20%低コストという根拠
来月の予算申請に向けて、まずは現在のWebサイトの現状調査から始めましょう。WordPressのバージョン確認、プラグインの脆弱性チェック、バックアップ状況の把握など、具体的な数字を収集することが成功への第一歩です。
「数字で語る提案書」を作成することで、あなたの会社のWeb保守予算も必ず承認されるはずです。