Web制作のプロが実際に使用するサイト公開前チェックリストを公開。基本設定からSEOまで、見落としがちなポイントも網羅した実践的ガイドです。
「サイトを公開したら真っ白になった」そんな悩みありませんか?
私たちFivenine Designには、以下のような相談が毎月のように寄せられます:
- 「サイトを公開したら画像が表示されなくなった」
- 「フォームからメールが送信されない」
- 「スマートフォンで見たらレイアウトが崩れている」
- 「検索エンジンに全然表示されない」
これらは全て、公開前のチェックが不十分だったことが原因です。せっかく時間をかけて作ったサイトが、チェック漏れで台無しになるのは本当にもったいないですね。
実際に、ある中小企業のお客様では、公開後に問い合わせフォームが機能していないことが発覚し、2週間もビジネス機会を逃してしまったケースがありました。その後、適切なチェックプロセスを導入したところ、公開後のトラブルがゼロになり、安心してサイト運営ができるようになりました。
今回は、私たちが20年以上の制作経験で培った「サイト公開前チェックリスト」を完全公開します。このガイドを実践すれば、公開後のトラブルを未然に防ぎ、ユーザーに最高の体験を提供できるサイトが完成します。
なぜ公開前チェックが重要なのか?
開発環境と本番環境の違いによるトラブル
Web制作では通常、開発環境でサイトを構築し、その後本番環境に移行します。しかし、この2つの環境には以下のような違いがあります:
開発環境と本番環境の主な違い
- サーバーの設定やバージョン
- ドメイン名とパス構造
- SSL証明書の有無
- データベースの接続情報
- ファイルパーミッション
これらの違いにより、開発環境では正常に動作していた機能が、本番環境では動作しないという問題が頻繁に発生します。
SEOへの致命的な影響
公開直後にGoogleなどの検索エンジンがサイトをクロールすることがあります。この時にエラーページや不完全なコンテンツを発見されると、検索順位に長期的な悪影響を与える可能性があります。
実際に、あるクライアントサイトでは、公開時にnoindexタグが残っていたため、3ヶ月間検索結果に表示されないという事態が発生しました。適切なチェックリストがあれば防げた問題です。
【基本設定編】技術的な設定チェック
1. サーバー・ドメイン設定の確認
DNS設定の確認
まず、ドメインが正しく設定されているかを確認します。以下のコマンドでDNSの浸透状況をチェックできます:
# DNSの確認
nslookup yourdomain.com
# より詳細な確認
dig yourdomain.com A
dig yourdomain.com MX
SSL証明書の確認
HTTPS接続が正常に機能しているかを確認します。ブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示され、証明書が有効期限内であることを確認してください。
# SSL証明書の有効期限確認
openssl s_client -connect yourdomain.com:443 -servername yourdomain.com | openssl x509 -noout -dates
2. ファイルパスとリンクの確認
絶対パスと相対パスの使い分け
開発環境と本番環境でパスが変わる場合があります。WordPressの場合は以下のような書き方を推奨します:
<!-- 悪い例:ハードコーディング -->
<img src="http://localhost/images/logo.png">
<!-- 良い例:動的パス生成 -->
<img src="<?php echo get_template_directory_uri(); ?>/images/logo.png">
Laravelの場合:
<!-- 悪い例 -->
<img src="/storage/images/logo.png">
<!-- 良い例 -->
<img src="{{ asset('storage/images/logo.png') }}">
3. データベース接続の確認
本番環境でのデータベース接続情報が正しく設定されているかを確認します。
WordPress(wp-config.php)
// 本番環境用の設定
define('DB_NAME', 'production_db');
define('DB_USER', 'production_user');
define('DB_PASSWORD', 'secure_password');
define('DB_HOST', 'localhost');
// デバッグモードを無効に
define('WP_DEBUG', false);
define('WP_DEBUG_LOG', false);
define('WP_DEBUG_DISPLAY', false);
Laravel(.env)
APP_ENV=production
APP_DEBUG=false
APP_URL=https://yourdomain.com
DB_CONNECTION=mysql
DB_HOST=127.0.0.1
DB_PORT=3306
DB_DATABASE=production_db
DB_USERNAME=production_user
DB_PASSWORD=secure_password
4. パフォーマンス設定の確認
画像最適化の確認
画像のファイルサイズが適切かを確認します。以下のツールを使用して一括チェックができます:
# 大きすぎる画像ファイルを検索
find . -name "*.jpg" -o -name "*.png" | xargs ls -lh | awk '$5 > "1M" {print $9, $5}'
キャッシュ設定の確認
.htaccessファイルにキャッシュ設定が含まれているかを確認:
# ブラウザキャッシュの設定
<IfModule mod_expires.c>
ExpiresActive on
ExpiresByType text/css "access plus 1 year"
ExpiresByType application/javascript "access plus 1 year"
ExpiresByType image/png "access plus 1 year"
ExpiresByType image/jpg "access plus 1 year"
ExpiresByType image/jpeg "access plus 1 year"
</IfModule>
【コンテンツ確認編】ユーザー体験の最終チェック
1. 全ページの表示確認
ページレスポンスの確認
各ページが正常に表示されるかを確認します。404エラーページも含めて、すべてのページをチェックしましょう。
// 全ページのレスポンス確認用JavaScript
const urls = [
'/',
'/about',
'/services',
'/contact',
'/404'
];
urls.forEach(async (url) => {
try {
const response = await fetch(url);
console.log(`${url}: ${response.status}`);
} catch (error) {
console.error(`${url}: Error - ${error}`);
}
});
2. レスポンシブデザインの確認
複数デバイスでの表示確認
以下のブレークポイントで表示を確認します:
- スマートフォン:320px〜767px
- タブレット:768px〜1023px
- デスクトップ:1024px以上
Chromeの開発者ツールを使用して効率的にチェックできます:
/* 確認用のメディアクエリ */
@media (max-width: 767px) {
/* スマートフォン用スタイル */
.container {
padding: 10px;
}
}
@media (min-width: 768px) and (max-width: 1023px) {
/* タブレット用スタイル */
.container {
padding: 20px;
}
}
3. 画像・メディアファイルの確認
画像の代替テキスト(alt属性)
SEOとアクセシビリティの観点から、すべての画像にalt属性が設定されているかを確認します:
<!-- 悪い例 -->
<img src="product.jpg">
<!-- 良い例 -->
<img src="product.jpg" alt="高品質なWebサイト制作サービスのイメージ">
読み込み速度の確認
Google PageSpeed Insightsやライトハウスを使用して、ページの読み込み速度を測定します。
【フォームテスト編】重要な機能の動作確認
1. お問い合わせフォームのテスト
送信機能の確認
フォームの送信が正常に動作するかをテストします。実際にテストメールを送信して確認しましょう。
// WordPress用のフォーム送信テスト
function test_contact_form() {
$to = '[email protected]';
$subject = 'テスト送信';
$message = 'フォームテストメッセージ';
$headers = array('Content-Type: text/html; charset=UTF-8');
$result = wp_mail($to, $subject, $message, $headers);
if($result) {
echo '送信成功';
} else {
echo '送信失敗';
error_log('Mail sending failed');
}
}
2. バリデーション機能の確認
入力チェックの動作確認
以下のパターンでバリデーションをテストします:
- 必須項目の未入力
- メールアドレス形式の不正入力
- 電話番号の不正入力
- 文字数制限の超過
// フォームバリデーション例
function validateForm() {
const email = document.getElementById('email').value;
const emailRegex = /^[^\s@]+@[^\s@]+\.[^\s@]+$/;
if (!emailRegex.test(email)) {
alert('正しいメールアドレスを入力してください');
return false;
}
return true;
}
3. セキュリティ設定の確認
CSRF対策の確認
クロスサイトリクエストフォージェリ対策が実装されているかを確認します:
// Laravel CSRF トークン
@csrf
<input type="hidden" name="_token" value="{{ csrf_token() }}">
// WordPress nonce
wp_nonce_field('contact_form_action', 'contact_form_nonce');
【SEO設定編】検索エンジン最適化の最終確認
1. メタタグの確認
titleタグとmeta descriptionの設定
各ページに適切なタイトルと説明文が設定されているかを確認します:
<!-- 良い例 -->
<title>神奈川のWeb制作会社 | Fivenine Design - 20年の実績</title>
<meta name="description" content="神奈川県を拠点とするWeb制作会社Fivenine Designです。Laravel、WordPress、Next.jsを使った高品質なWebサイト制作を20年以上にわたって提供しています。">
2. robots.txtの確認
検索エンジンのクローラーに対する指示が適切かを確認します:
# 本番環境用robots.txt
User-agent: *
Allow: /
# 不要なページの除外
Disallow: /admin/
Disallow: /wp-admin/
Disallow: /wp-includes/
# サイトマップの指定
Sitemap: https://yourdomain.com/sitemap.xml
3. サイトマップの生成と送信
XML サイトマップの確認
Google Search Consoleにサイトマップが正しく送信されているかを確認します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://yourdomain.com/</loc>
<lastmod>2024-01-01</lastmod>
<changefreq>weekly</changefreq>
<priority>1.0</priority>
</url>
</urlset>
4. 構造化データの確認
Schema.orgマークアップ
構造化データが正しく実装されているかをGoogleの構造化データテストツールで確認します:
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Organization",
"name": "Fivenine Design",
"url": "https://fivenine-design.com",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"addressRegion": "神奈川県"
}
}
よくある失敗パターンと対処法
パターン1:画像パスの間違い
症状:開発環境では画像が表示されるが、本番環境で表示されない
原因:絶対パスでローカル環境のパスが指定されている
対処法:
<!-- 修正前 -->
<img src="file:///Users/developer/project/images/logo.png">
<!-- 修正後 -->
<img src="./images/logo.png">
パターン2:フォームメールが届かない
症状:フォーム送信後、確認メールが管理者に届かない
原因:
- メールサーバーの設定不備
- スパムフィルターによる自動削除
- 送信元アドレスの設定ミス
対処法:
// 送信元アドレスを適切に設定
$headers = array(
'From: [email protected]',
'Reply-To: [email protected]',
'Content-Type: text/html; charset=UTF-8'
);
パターン3:スマートフォンでレイアウト崩れ
症状:PC では正常だが、スマートフォンで表示が崩れる
原因:viewportの設定不備、固定幅の使用
対処法:
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
/* 固定幅から可変幅へ */
.container {
width: 100%; /* width: 1200px; から変更 */
max-width: 1200px;
margin: 0 auto;
}
まとめ:安心してサイト公開するために
サイト公開前のチェックは、単なる作業ではなくユーザー体験の品質を保証する重要なプロセスです。チェックリストを活用することで、公開後のトラブルを大幅に減らし、ビジネス目標の達成につながるWebサイトを完成させることができます。
私たちの経験では、このチェックリストを実践したクライアントは:
- 公開後のトラブルが90%以上削減
- ユーザーからの問い合わせ品質が向上
- 検索エンジンでの表示順位が安定
- サイト運営に対する不安が解消
という成果を実感されています。
次のステップ:今すぐできること
- 現在のサイト状況を把握:既存サイトがある場合は、このチェックリストで現状確認
- チェック体制の構築:社内でチェック担当者を決める
- 定期的な見直し:月1回程度の定期チェックを実施
もし技術的な部分で不安を感じたり、より詳細なサポートが必要でしたら、お気軽にFivenine Designまでご相談ください。20年以上の実績を活かし、あなたのサイト公開を成功に導きます。